業者選びで失敗や後悔をないためには

不動産会社へ販売活動を依頼する際には、媒介契約を締結することになります。

多くの場合は、専任媒介契約を締結することになりますが、方針がふらつくと痛い目に遭います。

仲介業者の担当営業が熱心に購入希望者を探してくれなかったら悲劇となります。

これは、私の元へ実際に相談があった事例ですが、専任媒介契約を締結した業者の宣伝活動等の動きが悪いため、「あと1ヶ月半で売買契約が成立しないと困る。」と催促したところ、「複数の不動産会社に依頼ができる契約形態を一般媒介契約に変えましょう。」と提案されました。

それでも、結局2ヶ月売れず、価格を2回下げてやっと売却が成立しました。

別の方は、高齢者のため自宅マンションの不動産売却を急いでいました。自宅の徒歩圏に新駅ができることは知っていたのですが、早く自宅を手放したい気持ちが強かったようです。

複数業者からきつい営業を受けていたこともあり、うち熱心な業者1社のいい値で売ってしまった。

案の定、新駅が出来ることから、同じマンション内の他住戸が予想以上に高騰し、売却した事実を知らない不動産業者から、いまだにマンションを売りませんか?という連絡がある始末です。

「急いでは事を損じる」と非常に悔やまれていました。

また、ある男性は、甥(おい)が勤務する不動産会社の社長とも面識があるため、この業者へ売却を依頼しました。

対応は非常によく、熱心に購入希望者を探してくれ査定額通り成約しました。また、本来であれば、料金が発生する手続きをサービスしてくれ、スムーズに売却が成立しました。

ところが、売却後この不動産会社の社長から私が勤務する金融機関の融資に応じてもらえないか?という打診がありました。

甥(おい)も勤務していますし、仕方なく審査部へ掛け合い融資に応じることにしました。

「無料(だた)ほど怖いものはありません。」

この3例は実際に私の元へ相談いただいた方の体験談です。中にはご自身にも責任の一旦がある場合も見受けられますが、家の売却を成功させるためには「信頼できる不動産業者」を見つけることが何より重要です。

【目 次】
  1. 業者よりも実は営業マン選びの方が重要です。
  2. 基本は安定感が抜群の大手が無難です。
  3. 物件別、契約・不動産会社の選び方 マンション売却成功のコツ
  4. 悪徳業者との契約解除方法 マンション売却で業者選びを間違えた場合の対処法
  5. 業者、不動産会社、契約選び以外にすることは? マンション売却のコツ
  6. マンション売却の流れとコツ

マンション売却で騙されないようにまず、相場を知っておきましょう。相場より高い価格での取引は、ほとんどありません。

マンション売却の成否は、業者、営業マン、契約の選び方によって決まります。不動産会社は、それぞれ得意分野も営業方針も全く異なります。

会社によっては、契約欲しさから相場より高く査定額を言って、契約を無理にでもとろうと思う業者もいます。

そういった会社と契約した場合は、ロクなことがおきません。

結局

「マンションを売却出来ないから、売却価格を下げてくれ」

と言われるのがオチです。

そもそもマンション売却のような高価な売買をする際にウソをつくような業者は、それ以外でもウソをついている不誠実な業者の可能性があります。

そういった不誠実な会社と間違っても契約を結ばないようにするためには、あらかじめ相場をある程度知っておきましょう。

業者選びによっては、最終的な売買金額(査定価格が売却価格とは限りません)が、1割程度金額が変わります。

3000万円のマンションなら1割だと300万円売却額が違います。まず相場を調べておきましょう。調べ方は3つです。

①公的機関による調査を参考にする

国土交通省による「土地総合情報システム」など、公的機関が運営するサイトを活用する方法です。

「土地総合情報システム」では、指定したエリアやその周辺で実際にどのような物件がどのくらいの価格で取引されたのかを簡単に調べることができます。

②一括査定を利用する

中古マンションの価格相場を知るうえで査定サイトを利用することも良いと思います。一括サイトなら様々な会社に一括で査定を頼むことが出来ます。

業者なので今の不動産相場に精通しています。したがって上手くいけば他の方法より正確な相場価格を聞き出せます。

ただし業者が契約欲しさに高めの査定額を言う可能性があるので、査定の根拠を聞くようにしてください。サイトを使うならこちらがおすすめです。

③ポータルサイトに掲載されている販売価格から推測する

不動産業者などのポータルサイトに掲載されている物件の販売価格をチェックする方法です。

該当するエリアの周辺で自分の物件と似たような条件の物件を探し、どのくらいの価格で売りに出されているのかをチェックします。

ただし売り出し価格しか分からないので、正確な相場は分かりません。

業者よりも実は営業マン選びの方が重要です。

皆さんは不動産会社の営業所内の状況をご存知ですか?

実際、私も何度も経験してきましたが、上司から嫌味あるいは小言を言われ、委縮している同僚が非常に多い現状がそこにあります。

また、某大手不動産会社では、「旧帝国陸軍だと揶揄されるほど、体育会系を通り越して軍隊だよね。」と同業他社に同情されているほど有名な社風の会社もあります。

これは、作り話ではありません。

全ての不動産業者や全ての営業所に共通するわけではありませんが、旧財閥系の大手や大手ゼネコン系、電鉄系に関係なく不動産業界は営業マンへのプレッシャーは、だいたいどこも強いです。

不動産業界は、飲食店やスーパーと違い、メーカーから商品を仕入たり、料理を顧客に提供するようなビジネススタイルではありません。

売り物となる物件情報を営業マンが探してこなければ、収益になりません。ですから、新人、ベテランに関係なく、どうやって売り物件の情報集めるか?が勝負となります。

従って、営業所では所長から強烈なプレッシャーをかけられることになり何が何でも売り物件の媒介契約を取るため、各営業マンが必死になって売主に対して熱意を示すことになります。

この熱意が売主にとって、プラスに作用することもありますが、前述の通りマイナスになることもあります。

先のケースで言うと「仕入物件欲しさに媒介契約を取ったものの、売却が困難な物件だった。」

「売り急いでいるのを逆手にとって、夜討ち朝駆けなどの強引な営業活動を行った。」「売主が大手金融機関の審査部担当ということを見越して、過剰サービスを行った。」ことが考えられます。

この傾向は大手中小関係なく、仕入(物件情報)が非常に難しいため、このような悪弊を生み出します。

それでは、売却を成功させるためには、どんな不動産会社でどんな営業マンに依頼すれば良いのでしょうか?

基本は安定感が抜群の大手が無難です。

私は このサイトを作った理由 でも言及しましたが、私の場合は結局、地域密着で無名の地場業者で成約しましたので、必ずしも大手を推奨するつもりはありません。

しかし、私の現役時代の体験から申し上げると、何だかんだ言って大手に依頼するのが無難であるのも事実です。

理由は、店舗も駅前の一等地にあり、物件情報もホームページに掲載するだけですぐに反響があります。また、抱えている顧客数も多いため、売却情報が多くの住宅購入検討者の目に触れる機会が多くなります。

書類作成能力なども組織化されておりレベルが高いです。また、物件情報に食洗機等の掲載忘れというケアレスミスもほとんどありません。

さらにコンプライアンスを重視するため、宅建業法違反を誘発するような取引はなく、引き渡し後トラブルになる可能性は極めて低いです。

しかし、先述の通り、大手は営業所所長の性格がかなり色濃く反映されるため、同じ会社でも営業所によって社風がかなり異なります。

これによって、営業所所長の性格が営業マンの行動を大きく変えることになりますので、大手だから安心と安易に考えるのではなく、大手を含めた数社の担当に必ずあってみて「何か胸につかえる。引っかかる。」などの違和感を感じたら、その営業マンを避けた方が無難です。

お勧めは無料の一括査定サイトを活用すれば、大手だけでなく私が売却を依頼した中堅業者も登録されています。また、私が現役時代にお世話になった会社も登録されていますので、ぜひ活用をお勧めします。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。

1都3県以外の愛知県、大阪府、兵庫県、京都府の方は、こちらの不動産会社も断然お勧めです。

現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

最後に営業マンを見極めるチェックリストを私なりに作って見ました。この中で全てに該当すれば売却を依頼しても良いでしょう。

  • その営業マンは宅地建物取引主任者ですか?
    ※私の先輩は、かれこれ入社して20年、宅建に落ち続けており、いまだ無資格の強者?もいます。宅建は車でいう普通免許みたいなものです。この業界にいて宅建を所持していないのは非常に恥ずかしいです。
  • 報告内容が稚拙ではないか?
    ※例えば連絡方法がメールの場合、誤字脱字が無いかや論理が矛盾していないか。何か隠しているような雰囲気がないか。なども見てください。
  • 専門用語を多用せず、わかりやすさを第一にした話し方か?
    ※不動産取引は、一生で1回あるかないかです。これほど、業者と顧客の情報、知識レベルに差がつく業界も珍しいくらいです。
    自分をプロっぽく見せて顧客を煙に巻く営業マンもかなりいます。プロっぽく見せるのを悪く言うつもりはありませんが、それだけ顧客は不安を抱えているため、「平易であり、わかりやすく伝える。」ことは最低限のマナーだと私は思います。
  • 実査定の段階で自社の宣伝を行っていないか?
    ※査定は営業マンが行いますので、気持ちはわかりますが、一人の査定士として、実査定に集中して欲しい思いからこのチェックマークを作りました。
  • 良いことばかりではなく、売主が不利になることやデメリットもしっかりと説明しているか?
    ※仕入物件が欲しいだけの業者は、メリットしか言わない傾向にあります。
  • ローンや税金に関する知識が豊富か?
    ※税制や毎年変わりますし、勉強熱心な営業マンは経験上、いい仕事をしてくれます。
  • 高く売るためのシナリオや販売戦略があるか?
    ※これは非常に重要です。今の家を高く売るためには、この知識は必須です。
  • コミュニケーションが取れる営業マンか?
    ※自分のしゃべりたいことを一方的に話すのではなく、売主の不安や心配などのケアも十分おこなってくれるか?
  • イエスマンになっていないか?
    ※経験の浅い新人に多いのですが、売主は自分の親と変わらない年代の人がほとんどであるため、イエスマンになりがちです。しかし、これでは、プロ失格です。売主にとっては、耳の痛いことでもトラブルを未然に防ぐため伝えておかなければならないことがあります。
  • わからなことは素直にわからないと言える勇気があるか?また、後日、調べた内容に関して報告の連絡があるか?
    ※知らないことが恥ずかしいため、知ったかぶりや嘘の情報を伝えると後々、「言った。言わないの」トラブルに必ずなります。
    私は売主さんに迷惑をかけることは、一切したくなかったので、「嘘は絶対につかない。わからないことは素直にわからない。」と答えていました。
  • 「何とか売り切ってみせます。」「頑張りますのでお願いいたします。」「うちにお任せください。」などの根拠のない文句をいわないか?
    ※解説するまでもないですが、体育会系の会社に多いです。元気がいいのは悪くはないですが、「元気がいい。」ことと「売れる。」ことに相関関係はありません。

「身だしなみ」や「約束を守る」などは最低限のことですので、このチェックリストには入れていません。

なお、どの媒介契約(一般、専任、専属専任)を選べば良いのかについては、売主からみた3種類の媒介契約にて詳しく解説しています。

物件、状況別、契約・不動産会社の選び方 マンション売却成功のコツ

これからしていく説明の中に一般媒介契約、専任媒介契約など不動産業者に物件の売買を依頼する時に必ず結ばないといけない媒介契約の話が出てきます。

そういった契約のことが分からない方は、まず売主から見た3種類の媒介契約をご覧ください。

なるべく物件を高く売却したい方

都会などにある人気のある物件を売却する方

「人気エリアの土地」「ここ半年以内に類似物件が高値で売れている」「希少でなかなか出ない物件」などの人気物件の場合、制限が厳しくない一般媒介契約が良いです。

正直人気のある物件は、どこの会社と提携してもすぐに売れます。しかし契約する不動産会社が仲介手数料を値引きしてくれるなどの差があるのは事実です。

仲介手数料の値引きに関して、大手は全く応じてくれないのでマンション売買を得意としている中小企業が良いと思います。

ただ販売のスピードを第一に考えると集客力のある大手の方が良いでしょう。

地方などにあるあまりに人気のない物件

こういった物件の売却には、一社とじっくり取り組んでいける専任媒介契約が適しています。物件力がないので、不動産会社の頑張りが必要だからです。

契約する会社は地方の中小企業が良いでしょう。理由は、地元の情報に精通していることと、不誠実なことを行うと地元での信用を無くします。

大手と違ってネームバリューが無いため、「信頼失墜=地元で営業が出来なくなる」です。地元での評判を大切にするため、不誠実な営業担当者が付くこともないです。

人気のない物件に一般媒介契約はお勧めしません。業者も売れるか分からない物件に営業経費をかけたいと思いません。

なぜなら他社に契約を持って行かれれば出費だけが出て、全くお金にならないからです。

築30年を超える古いマンション、過去に事件・事故があった部屋、ゴミ屋敷などの状態がかなり悪い物件

こういった物件を売却するのはかなり難しいです。したがって業者買取をしてくれる会社と契約しなくてはなりません。

したがって業者選びの際には、必ず買取保証があるか聞いてください。買取保証とは物件が売れなかった場合に業者が買取をしてくれることです。

当たり前ですが、こういった物件は専任媒介契約がおすすめです。

売却を急いでいる方

売却を急いでいて、「高く売れなくても早く現金が欲しい」と売却価格にこだわりの無い人は一般媒介契約でも良いです。

不動産屋は値段の安さでお客さんを呼び込むことができるからです。頼むなら集客力の強い大手が良いでしょう。

もっと早く売却したい方は、買取業者に即時買取を依頼しましょう。

また【不動産一括査定VS大手VS中堅VS地場中小】査定するならどっち?という記事もありますので興味がある方は、参考にしてください。

悪徳業者との契約解除方法 マンション売却で業者選びを間違えた場合の対処法

専任媒介契約の解約はできます。

もちろん仲介業者が契約違反をしたら、契約破棄は当たり前の権利です。契約違反をしていなくても、仲介業者に不満があったら契約破棄は出来なくはないです。

ただし媒介契約を解除する事で不動産業者に違約金を払う必要はありませんが、媒介契約を交わした日から解約した日までに不動産会社が掛けた費用(広告費用など)は、自身で負担する可能性があります。

しかし、実際に請求される事はほとんどないようです。

もし費用を請求されたら、どのような費用か明細書を提示してもらいましょう。納得のいかない費用があった場合にはその費用について説明をしてもらいましょう。

それでも納得のいかない場合、各都道府県の県庁で不動産業者を監督する部署で相談する事が出来ます。

不満があるのに妥協をして無駄な費用まで支払わないように気を付けましょう。

ただよっぽどの急ぎの売却でない限り、契約期間が終了するのを待ったほうが無難といえます。

このようなトラブルにならない為にも信用できる不動産業者に依頼しましょう。

業者、不動産会社、契約選び以外にすることは? マンション売却のコツ

「業者が査定をしにきます。内覧対策はどうしたらよいですか?」

これはよく聞く質問です。

業者、不動産会社、契約選び以外の対策はさほど必要ありません。

そもそも査定の際に、不動産屋はそれほどお部屋の状態を気にしていません。

本当は「直接、所有者に会って話がしたい。媒介契約を締結したい」というのが本当の狙いです。したがって内覧対策を考えるなら、営業マンに

  • 査定金額の根拠を尋ねる
  • 同じような物件を担当した経験はあるのか
  • 売り出したら「レインズ」に登録をするのか
  • インターネットの不動産ポータルサイトに掲載するか(スーモ・アットホーム・ホームズ)
  • この部屋のセールスポイントはどこだと思うか
  • 買ってくれるお客様のイメージ(年齢・家族構成)はできているか。

などの質問をしっかりしましょう。そして信頼できる営業マンを見極めましょう。

複数の業者に頼む場合、担当者に同じ質問をして「どう返答するのか」を比較するのが良いと思います。

確かに査定を依頼したら、間取り図、マンションの管理規約、マンション購入時の売買契約書、マンション購入時の重要事項説明書、登記簿謄本(登記事項証明書)または権利証、固定資産税等の納付書など必要な書類などがあります。

しかしこういった書類等の問題は、マンション売却のプロである不動産会社がよくわかっています。アドバイスを聞きながらやっていけば良い問題です。

まずは、信頼できる不動産会社、営業マンを見つけましょう。

マンション売却までの流れとコツ

①保有しているマンションを査定し、だいたいの売却価格や相場を把握します
②不動産会社を選び、媒介契約を結びます。
③マンションを実際に売り出します
④購入希望者の内覧(下見)を受け入れます
⑤購入の申込みを受け、売却価格の交渉をします
⑥条件が合意したら売買契約を結び、その際に手付金を受け取ります
⑦関係者を交え決済を完了します
⑧購入者へマンションを引き渡し、売却完了

マンション売却をしようと思い、業者選び、契約選びを始めたばかりの頃には、マンション売却までの流れとそれぞれの段階におけるマンション売却成功のコツを知らない方が多いと思います。

そういった方は、マンション売却の流れと成功するコツをご覧ください。

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