売った土地が3階建て不可の場合、どうなりますか?

これは、私の知人Aさんが家を建てるために売買契約した住宅用土地で実際にあったお話です。

このAさんは、地方に住んでいる母親と暮らすために都内で3階建が建設可能な土地を探しており不動産会社に紹介を依頼していました。

探しはじめて3ヶ月程経過した頃、予算にぴったりで、駅から徒歩8分、周囲は非常に静かという3拍子揃った物件が見つかりました。

どれも申し分ない状態ではあるものの、1つ気になることが、土地の上空には電力会社の高圧線が走っており、「3階建を建てたいのですが建設可能ですか?」と確認したところ、建物の高さ制限等の建築基準法上の問題もクリアされているため、「問題ありません。」との回答でした。

媒介契約を依頼した仲介業者を介して、土地の売主へ手付金を支払い契約書へも署名捺印し契約を締結しました。

その際、仲介手数料を半金支払い、残りは土地の引き渡し時に支払うことになりました。

この土地は、建築条件付きではなかったため、気に入ったハウスメーカーへ依頼したところ、担当者から「役所に設計した建物で建築確認の申請を行いたいのですが問題ないですか?と確認したところ当該物件の上空は高圧線が走っている関係上、建築基準法上の問題は無いのですが、建物の高さが制限されています。2階建でも建築確認が下りない可能性があります。平屋でしたら問題ないでしょう。 」との回答でした。

驚いたAさんは、この土地を仲介した不動産会社へ連絡し、もともと3階建を建てるための土地を探しており、建設不可ならこの土地を購入した意味がない。

契約を白紙に戻して契約解除を行うとともに手付金ならびに仲介手数料の返還を求めるため裁判所へ調停の申立てを行いました。

なお、契約解除が認められる条件としては、「●●がしたいからこの不動産を購入する」と事前に告げているか?否か?が条件となります。Aさんの場合、●●が「3階建てを建てる」という条件を事前に知らせており契約解除が認められました。

ここで、唯一気になるのが「建築基準法上問題が無い」という点ですが、「Aさんが3階建てを立てるために土地を購入した。」と明確に意思表示している以上、業者側としては素直に非を認めるしかないでしょう。

逆に「母と同居するために土地を探しています。」という説明でしたら「建築基準法上問題が無い。普通に暮らす分について不都合は無い。」と押し切られる可能性がありました。

契約解除が認められる条件としては、 「売主や不動産会社へ非を認めさせることができるか?」がポイントになります。

売主側としては、買主側の込み入った事情を把握していなければ、逃れることも可能です。

従って、不動産会社の選定方法としては、買主側の込み入った事情を敢えて聞かない業者に依頼すれば、契約が白紙に戻るリスクを避けることができます。

業者選定が非常に重要になりますので、不動産の一括査定サイトを活用すれば加盟1000社の中から土地売却に長けた業者を見つけることができます。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。

1都3県以外の愛知県、大阪府、兵庫県、京都府の方は、こちらの不動産会社も断然お勧めです。

現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

契約解除が認められるか?の微妙なケースとは

契約解除が認められる条件としては、「そんなの聞いてなかったよ。もしその事実を知っていたらこの物件は買わなかったよ。なぜ、契約前に教えてくれなかったの?」

特に、物件の隠れた瑕疵(かし)を秘密にして契約し、後からバレたら瑕疵担保責任を追及され契約違反に問われるだけでなく、場合によっては損害賠償を請求される可能性があります。

物件内で自殺したのにその事実を知らせないで契約すると瑕疵担保責任を追及されます。

過去の雨漏りや白蟻が発生した件についても同様に追及される可能性がありますので、くれぐれもご注意ください。

さて、今から紹介する内容は契約解除に至らなかったケースですが、非常に微妙なラインです。

買主のBさんは、アパート用の用地を探しており、当然仲介を依頼した不動産業者にもその事実を知らせていました。

しかし、Bさんが契約した地域は、住民により「アパート建築を禁止して欲しい。という申し合わせができていました。」契約後この事実を知ったBさんは、「契約を解除したい。」と売主、不動産会社に申し入れを行いましたが結局認められませんでした。

なぜかと言いますと、このアパート建築禁止の申し合わせは、法的拘束力がないことと。近隣の町内会や公民館の掲示板に明記されているわけはないこと。さらに、「アパート建築禁止推進協議会」などのノボリや張り紙などもないため物件調査の段階ではわからなかったことが挙げられます。

逆に業者側がこの事実を知っていたにも関わらず告知していなければ、告知義務違反に問われ契約が解除されていた可能性があります。

ただ、いづれにしろ今回のケースは非常に微妙で不動産会社によっては、契約解除に応じていた可能性もあります。物件調査の際に近隣住民の聞き込みを怠っていたという事実はあります。

この会社は、「自分達に落ち度が無い」と契約解除に応じませんでしたが、私もこの対応は支持したいと思います。

【参 考】
高低差のある土地を売る際の注意点
それでも買い手がつかない場合は?(売れない土地を処分する)

その他の契約解除ついて

一般的に契約解除を行う際、買主であれば、解約手付(手付解除)によって支払った手付金を放棄すれば認められます。

一方、売主は違約金という形で買主から受領した手付金の倍額を支払うことで、合意解除することができます。

さらに、金銭の受領が発生しない契約解除も設定できます。契約書に特約を設けるパターンです。

大抵の買主は住宅ローンを組みます。この時、ローン特約と言って「ローン審査に通らない」場合は、契約を白紙に戻す。という一文を入れるやり方が一般的です。

その他、自宅が売れないと買い替えできない場合は、停止条件付特約を設けます。特に自宅の売買代金を購入物件に充当したい場合などに、この特約を設定します。

私は、新築マンションの販売にも携わっていましたので、どの新築マンションでも全体の10%は買い替え希望者がいました。その場合は、3ヶ月毎に停止条件付特約を更新するスタイルを取ります。基本的に停止条件を付けた場合、「3ヶ月で売却可能な価格」での売り出しとなりますので、高く自宅を売りたい方には、あまりお勧めできません。

また、あまりにも自宅が売れない場合は、合意解除といって停止条件付特約を更新してくれないケースもあります。一つの目安としては、半年経過しても自宅が売れない場合は、更新されないケースが非常に多かったのを記憶しています。

買い替え希望の人で、自宅を高く売りたい人は、「切り離し」といって、買い替え物件に自宅の売却資金を充当しないようにしましょう。

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