ローンがあっても抵当権を抹消できればマンションは売却できます。抵当権抹殺までの流れ

家を売るには抵当権を抹消する必要があります。したがってローンがあっても抵当権が抹殺出来れば、家は売れます。

抵当権とは、金融機関が住宅ローンを貸すとき、万が一お金が回収できない場合のため、担保として不動産を確保しておくことです。

抵当権抹殺までの流れは以下です。

①複数の不動産会社に査定依頼後、不動産会社を選び媒介契約をする。

②売り出し価格を決め、買い手が見つかれば家を売却する

③家を売却し、売却した家のローンも支払えば抵当権が抹殺される。

家を高く売るコツと詳しい流れは、こちらをご覧ください。

残債が残ってしまう方は、家を売却出来ないのではないかと思う方がいるかもしれませんが、家を売却できる可能性はあります。

マンションを売っても残債が残る場合、どうすれば良いのでしょうか?

不動産業者に査定や売却を依頼しても、ローンが残ってしまう場合、どうすれば良いでしょうか?

基本は、自己資金で抵当権を抹消できるのであれば、良いのですが、手持ち資金が無い場合、どうすれば良いのでしょうか?

その場合マンション売却しても、住宅ローン残債が残る場合、取るべき施策として4つあります。

  1. 抵当権を抹消できないため諦めてローン返済を続けながら住み続ける。
  2. ローン返済を続けながら賃貸に出すことで、賃貸収入とローン残債を相殺する。
  3. 次の転居先を決めて買い替えローンを利用する。
  4. 任意売却を利用する。

では、それぞれのメリット、デメリットを解説したいと思います。

1.ローン返済を続けながら住み続ける。

最もオーソドックスなスタイルですが、ご主人の転勤等の止むを得ない事情が発生したとしても、単身赴任で行くしかありません。

また、赴任先では、ローン返済+家賃支払いの負担が発生します。

離婚の場合は、ローン返済をしながら、どちらかが住み続けることになります。

抵当権を抹消できなければ、売りたくても売れない

自宅を売却したところで、抵当権を抹消できない以上、とにかくどんな事情があっても住み続ける。結果的にこの選択をされる方が多いです。

しかし、転勤などでローン+家賃負担で家計が破たんするなら、後述の任意売却をお勧めします。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。

1都3県以外の愛知県、大阪府、兵庫県、京都府の方は、こちらの不動産会社も断然お勧めです。

現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

2.ローン返済を続けながら賃貸に出す。

これもオーソドックスなスタイルです。しかし、借り手が見つかればの話です。マンションの場合は、借り手が見つかるか?は立地に左右されます。

首都圏(1都3県)で駅10分以内であれば、問題なさそうですが、地方都市、バス便の場合は苦戦を強いられます。

賃貸に出すにしても、内装のリフォーム、固定資産税を含めても最低でもローン返済額+3万円程度で貸せないと持ち出しの可能性があります。

2重払いという金銭的リスクを覚悟する

管理費や修繕積立金は家賃に含めたとしても、少なくとも収益ゼロで資金計画を立てないと、2重払いの可能性が高くなります。

私は賃貸専門ではありませんが、近隣物件をいくら程度の家賃で貸されているか?athomeやアパマン等のネットを活用すれば、大体の相場がわかるはずです。

少なくともプラスマイナス0あるいは多少の持ち出しがあったとしても、「やっていける!」のであれば、賃貸に出すことも一つの選択肢として考えてみてください。

残念ながら、金額の持ち出しがあまりにも多い。あるいは破綻する可能性が高いのであれば、後述の任意売却をお勧めします。1円でも高く貸したい人は、こういった比較サイトを活用するのもお勧めです。

3.次の転居先を決めて買い替えローンを利用する。

買い替えローンと言ってもあまり聞き慣れない人が多いと思います。

買い替えローンについて簡単に説明すると、売却に伴う残債分を新たな住宅ローンにオンして借入れできる商品のことを指します。

例えば、3000万円の残債がある人で、売価価格2500万円で家が売れたとします。

新しいマンションが3500万円の場合、残債分の500万円分を新しいマンションの住宅ローンに上乗せします。

従って、この場合、住宅ローンが4000万円となります。中には物件価格だけでなく、購入にともなう諸費用もオンできる金融機関もあります。

融資の条件としては、新しい物件の担保評価の150%以内などと、金融機関によって条件が異なります。先の例で言うと新しい物件の担保価値150%ですから、5,250万円までは借入れ可能となります。

ただし、この買い替えローンを利用するためには、最低限以下の条件はクリアしていることが必須となります。

  • ①現在の自宅である不動産売却が成立する可能性が高い
  • ②新しい購入物件も既に決まっている。
  • ① ②の売買契約を同日付で行える。

非常に変わった取引スタイルとなりますが、不動産の一括査定サイトを活用すれば買い替えローンに長けた業者が必ず見つかります。売りも買いも両方成功させたい方は、ぜひ活用されることをお勧めします。

マンションを買い替える際に売却損(ローンがあるも含む)が出ていれば、税金が控除されます。

マイホームの買い替えをするために家を売ったけど、買ったときより安くしか売れなくて損をした。このような「譲渡損失」が生じた場合、所得税や住民税が軽減される制度があります。これを「買い替え時の譲渡損失の繰越控除」といいます。

適用条件は以下の5つです。

①自分が住んでいる自宅を売却すること。以前住んでいた自宅の場合は、住まなくなった日から3年目の12月31日までに売却すること。

②売却の年の1月1日時点での所有期間が5年超。

③売却の年の前年1月1日から売却の年の翌年12月31日までの間に、床面積(登記簿面積)50平米以上の住宅を取得すること。

④買い替え先の住宅を取得した年の翌年12月31日までの間に入居または入居する見込みであること。

⑤買い替え先の住宅を取得した年の12月31日時点で、その住宅用に返済期間10年以上の住宅ローンを借りていること。

この条件に当てはまると、給与所得や事業所得から譲渡損失(家を買った値段-家を売った値段がマイナスになること)を控除できます。

しかも家を売った年の所得より譲渡損失が大きいときは、控除しきれなかった分を翌年以降に繰り越し、最長3年間(トータルで最長4年間)にわたって控除できます。なお、この制度は所得税だけでなく、翌年分の住民税(所得割分)にも適用されます。

例えば、給与所得が600万円で、譲渡損失が1000万円発生した場合、売った年は所得600万円から、損失のうち600万円分控除となり所得はゼロ扱い。したがって所得税と翌年の住民税もゼロになります。

さらに売った翌年は、所得600万円から前年控除できなかった損失400万円を控除されます。

任意売却を利用する

任意売却とは、住宅ローンを払えない人のための最終手段と考えてください。住宅ローンを3ヶ月以上滞納すると、金融機関から残債務の一括返済を要求されます。

この時、一括返済できないと、抵当権が行使され競売にかけられることになります。

通常、競売にかかると市場価格の60~70%程度で取引される関係上、債権者が回収できる金額も少なくなります。

そこで、任意売却で市場での相場価格で売却することで、債権者側の資金回収率が高まることと。債務者側には引っ越し費用、滞納した管理費や修繕積立金が清算できる可能性が高い。ことから、近年は需要が非常に増えています。

任意売却なら抵当権の抹消ができない物件でも売却可能

実務上は、任意売却の依頼を受けた不動産会社等が、債権者に申請を行う任意売却を行うための合意を得ます。これによって、残債割れの物件でも売却可能となります。

もちろん、任意売却による残債が残れば返済する義務(無担保債権して)は発生しますが、抵当権を行使されるよりかは高値売却できますので、ぜひ利用をお勧めしたいです。

この無担保債権ですが、月々いくらの支払いにするか?等は債権者との交渉次第です。

本当に3ヶ月以上返済が出来なくなっている人は、不動産会社の一括査定サイトを利用すれば、任意売却に長けた不動産業者が見つかります。ぜひ利用を検討してみてください。

任意売却については、特別企画:高く家を売るための任意売却で詳しく解説しています。

マンションを売却してもローンが返済できなくても、自己破産は最後の手段です。

自己破産には、以下のデメリットがあげられます。

①ブラックリストに載るため、借入が約7年間できなくなる

②破産者の住所氏名が、「官報」という国が発行する機関紙に掲載されます。それによって信用が落ち今後も借入などで困る可能性がある。

③破産開始決定を受けてから、免責決定を受けるまでの間は保険の外交員、警備会社の警備員など一部就けない職業がある

④連帯保証人に迷惑がかかる

⑤生活必需品を除く、20万円以上の財産は処分される。

住宅ローン以外にも複数の借入があり、どうしても返済ができない場合は自己破産も選択肢の一つです。しかし任意売却を行うことで充分に支払いができるケースも多々あるのです。

住宅ローン以外に借入がないなら、借入先の金融機関と交渉して残債を減らしてもらったり、月々の返済額を返済できる額に調整してもらったりすることもできます。

住宅ローン以外の借り入れがあったとしても、小さい額で済む場合もあります。

残債割れを起こさないために注意して欲しいこと

ここから先は私見になりますが、売却を行ってもローン残債が残ってしまう人の特徴としては、十分な頭金を用意していないことが原因です。

これだけ、新築、中古を問わず物件が過剰供給されていると東京都内の都心物件でない限り、「買った値段以上で高く売る」ことは非常に難しいです。

よく折込チラシなどの1面に頭金0円で購入可能。家賃並みの返済でイケます。などという広告を見ます。

余裕を持った資金計画を立てることが重要

フルローンでも家賃並の支払で購入可能ですし、一見悪くないように思われますが、やむを得ない事情で家を売ることになったとしても、頭金0円で購入した人の大多数が残債割れのため売るに売れない。こんな状況があちこちで見受けられます。

私は新築マンションの販売にも携わっていたこともありますが、頭金として物件価格の1割も用意できていない人が、契約者の半数以上を占めていた。そんなケースもあります。

この物件を販売してから10年になりますが、果たして売却に成功した人がどの程度存在するのでしょうか。

頭金を用意できないことは、貯金できない可能性の高い人です。人生における予想外の出来事(転勤、離婚、ローン返せない)があると思いもよらない事故に繋がります。ぜひ、気を付けて欲しいと思います。

サブコンテンツ

このページの先頭へ