マンションのペット問題を抱えている場合の注意点

今日は、マンション内でペット問題を抱えている物件を売却する際の注意点について解説したいと思います。

このサイトを開設してから数年経過しますが、マンション売却時のご相談として非常に多いのがペット問題です。

「本来、ペット不可であるにも関わらず近隣が飼っているため、売却の際にトラブルになるか心配です。

管理会社からの注意や理事会での議題になっているにも関わらず、いまだに犬を飼っています。

最近は、開き直ったのか?廊下や敷地内で散歩しています。

こういった規約を無視した入居者を抱えているマンションは売りづらいのでしょうか?」このようなご質問をいただくことがあります。

マンションは、不特定多数の人々が集団で生活しているため本来であれば、管理規約で禁止されているにも関わらず隠れてペットを飼育している人は、必ずいます。

総戸数の大きいマンション程、その傾向が高くなります。

まず、売却後のトラブルに巻き込まれないため売主として知っておいて欲しいことを解説します。

規約で禁止されている場合は、売主本人が飼っていない場合は、重要事項説明の告知義務には該当しません。

仮に売主本人が飼っていて管理組合と揉めている場合は、当然のことながら告知義務は発生します。

仮に売主本人が飼っていなくとも、例えば隣戸が飼育しており犬の吠え声やペット臭が発生するため日常生活に支障を及ぼす可能性が高いのであれば、住環境項目での告知事項に当たります。

しかし、実務上は騒音や異臭に関する告示事項としては、道路、航空機、トラック、工場などの断続的な騒音や臭気に該当します。

後々の「トラブルを100%避けたい。」「神経質な買主なので告知しておいた方が良い。」のであれば、告知しても良いのでしょうが・・・

この場合、トラブルを抱えている物件だと思われる可能性がありますので、売却に支障が出る可能性があります。

売買契約の締結前に重要事項説明を実施しますが、その際「買主は、本物件の住環境を確認したものとします。」と書かれた書面に署名、捺印を行います。

特に売主自身が管理組合とのトラブルを抱えていない場合は、明記する必要がなく「住環境を確認したものとします。」この一文の中に全て含まれているものと見なされます。

また、売買契約の締結前には、現地も確認していますし、もし隣接住戸がペットを飼っているのでしたら、鳴き音や臭いもわかるはずです。

従って、契約違反となったり、損害賠償を要求される可能性は低いものと考えます。それでも心配な人は、マンションのペット問題に詳しい不動産会社に売却を依頼されることをお勧めします。

事情を正直に説明すれば、あとは不動産会社がうまくまとめてくれます。お勧めは、こちらの無料一括査定サイトを活用すれば、ペット問題に詳しい不動産会社が多数登録されています。ぜひ、活用をお勧めしたいです。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。

1都3県以外の愛知県、大阪府、兵庫県、京都府の方は、こちらの不動産会社も断然お勧めです。

現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

ペット問題は非常にやっかいです。

ここから、先はマンション売却に関する内容ではありませんが、本来規約で禁止されているマンション内でペットを飼育している住戸があると、当然買主として住環境を確認するため、犬の吠え声を聞けば、購入を控えることにもなりかねません。

ペット問題を抱えたマンションは資産価値の下落にもなります。

そうなると、購入希望者が現れず不動産会社からの査定額も厳しくならざるを得ません。

自分は、ペットを飼っていないから大丈夫などと思っている方は、「ペット問題を解決したマンション管理組合」を紹介しますので、資産価値を維持するためにも、他人事としてとらえるのではなく、ぜひ最後まで目を通してください。

ペット問題の発端は、本来管理規約で禁止されているにも関わらず隠れてペットを飼育する人が増え居住者からのクレームによって管理組合の役員会で取り上げられることから始まりました。

これは、どのマンションにも言えることなのですが、いくら規約で禁止しても隠れ飼育者は無くならない。ことを前提としてペット問題を解決する必要があります。

まずは、ペット問題の基礎知識ついて解説したいと思います。

そもそもマンションでペットが禁止された理由とは?

実は、ペットの飼育に関しては、はじめは禁止ではありませんでした。

と言うのも日本で最初の集合住宅として昭和31年に分譲された「四谷コーポラス」等が有名ですが、当時の集合住宅は高所得者向けの高級マンションでした。

一方、庶民はアパートや長屋などで、犬は番犬として庭に繋がれていました。

昭和40年代頃から公団による大量供給によって集合住宅が庶民に普及しはじめました。当初の公団規則ではペット禁止ではありませんでした。

集合住宅は、様々な人たちが一つ屋根の下に集団で生活しています。

当然、ペットに関して何かしらの規則を設けないと、犬や猫などのペットを飼い始めることによって、部屋の中で犬が吠えれば隣戸に響きますし、ベランダで飼えば臭いや毛が周囲に飛散します。

また、猫は勝手に隣戸に入り込み、住宅内に糞尿を残します。こうなると、ペット飼育がトラブルになるのは時間の問題でした。

現在ですと動物を適切に飼育できない場合の責任は飼主という風潮ですし、そもそも集合住宅では他人に迷惑をかけずに住むという当り前の習慣もありませんでした。

しかし当時は、ペット飼育に関する規則も無い状態でしたので、管理組合や公団が飼育者に注意しても何の強制力も無いため解決しにくい問題でした。

本来、ペット飼育に関しては飼主が適正に飼育するべきなのですが、一つ屋根の下には様々な人々が生活しているため、今後のトラブルを避けるため「一切の例外を認めずに一律禁止」とし、以後30年以上に渡って集合住宅では「ペット禁止」が常識となりました。

実際、私がマンション開発デベロッパーで手掛けた物件の大半では、当初デベ側で作成した管理規約は一律ペット禁止でした。

2000年あたりからペットに関する規約が緩和され「例えば犬の場合は、体高が40cm以内として、建物内を移動する際は、抱き抱えるものとする。」などのような細則を作ったのを今でも思い出します。

2000年頃までは、賃貸、分譲問わず集合住宅ではペットの飼育は全面的に禁止というのが常識でした。

しかし、全面禁止にしたところで「必ず隠れて飼育する人が出るため根本的な解決にならないばかりか、臭いものには蓋をしてしまえ。」という考え方は非常に残念です。

実はペット問題を解決したマンションもペット禁止だったものの、許可制度によってペット飼育を認めました。

発端は禁止しても隠れてペットを飼育する居住者が増え、居住者からのクレームから組合の役員会で取り上げざるを得ないことがきっかけです。

これは、どの集合住宅にも言えることですが、禁止したところで隠れて飼育する人は、絶対に無くなりません。結局、禁止自体に無理がある。ここが出発点でした。

そこで、ペット飼育可としたわけですが、実際は「ペット飼育は原則禁止」とすることは維持しつつ、例外を作ることにしました。

この例外というのが、「介護犬の同居」と「動物飼育特別許可規則」を守れる人にだけ例外的に認めることにしました。動物飼育特別許可規則とは、適正飼育できる人のみ特別に許可する制度です。

動物飼育特別許可規則を守るために、「ペット飼育する人の会」を立ち上げ飼育ルールを確立して、ペット飼育者は必ず会に参加することが条件としました。

その後、私は現役時代にこのマンションを仲介したことがあったのですが、当時ペットを飼育していた売主から、ペットに関するトラブルは100%無くなったとのことでした。

結局、ペット飼育を禁止にすると、隠れて飼育する居住者が必ず出ます。これによって、ペット問題が必ず発生することになります。

であるならば、はじめから条件付き解禁として、飼育規則を守れる居住者だけ条件付きに可能としペット問題を解決しました。

条件付きではあるもののペット飼育を認めたことで、ペットを飼育できると購入希望者も現れすぐに売却できました。

一言でペット問題と言ってもいろいろあります。

一言でペット問題と言いましても、各マンション毎に事情が異なり対応策もいろいろあります。決め手となる解決策があるわけではなく、自分達のマンション事情に見合った解決策を模索する必要があります。

現在、あなたが管理組合の理事長であると仮定します。私の経験上、ペット問題に取りくまざるを得ない状況となると、以下のいづれかに該当するはずです。

  1. 規約でペット飼育が禁止されているにも関わらず、隠れてペットを飼育している居住者がいるため、取り締まりの強化を求められている。
  2. ペット飼育可能だが飼育者のマナーが悪いためクレームが多く、なかなか解決に至っていない。
  3. 規約でペットが禁止されているが認めて欲しいと要望が出ている一方で、反対する居住者もいるため板挟み状態で困っている。
  4. 一代限りと認めてしまったため、後から入居した居住者が飼育し始め注意すると不公平だといったクレームを受けた。
  5. 共用部分の使用に関して違反者へ注意したら、ペット違反者もいるのだから自分の違反に対して文句を言われる筋合いは無いと開き直られた。一方、居住者側から見たペット問題もあります。
  6. ペット可能だったにも関わらず、新しい理事長が動物嫌いなので、規約を改正しペット禁止にしようとしている。
  7. ペット飼育で迷惑を受けているものの、ペット飼育は可能であり、顔見知りで近所関係もあるので、クレームを言えずに我慢している。
  8. 子供が隠れ飼育者のペットを見て、どうして我が家は飼育できないのか?と聞かれ説明に窮した。

ざっと、思い付いただけでも8つあります。

ペット問題は慎重に扱わないと居住者同士の感情的な対立によって裁判沙汰にまで発展しかねません。

そうなるとマンションの資産価値に大きく影響します。なぜなら、「マンションは管理を買え」と言われています。

管理を維持するためには、居住者の集合体である管理組合が適切に運営されて始めて管理が機能します。

【参 考】

 

従って、ペット問題に限らず、問題をきちんと整理し、正確な情報と誰にとっても公平で適切な判断を下す必要があります。

もっと、詳しく解説しますと法律や規約の知識や動物に対する正しい知識がないと役員会において適切な判断を下すことができません。

経験上、理事長が日常業務を行いながらペット問題に取り組むには負担が大きすぎます。

可能であれば、ペット問題に関する専任の役員を指名して、その方が主導となって対応した方が良いと考えます。

実際、ペット問題を解決に導いた役員は、ペットを飼育しているわけではありませんでしたが、根本的な取り組みを行わないと絶対に解決することはできない事を痛感していました。

特にマンションという集合住宅には、色々な人が一つ屋根の下に共同生活していると言っても過言ではありません。

動物が好きな人も嫌いな人もお互いを尊重しつつ快適な住空間へ成長させることで、ペット問題を解決するだけでなく資産価値を維持することにもなります。

最近の分譲マンションは、ペット可の物がほとんどだと思います。

実際、私がマンション開発業者に在籍していた際に分譲したマンションでペット可の物件は非常に人気がありました。

人気があるということは、中古になっても売却しやすいことを意味します。

分譲当初から規約を改正せず頑なに「ペットは一律不可」としている物件はいまだに見かけますが、今後「禁止規約は法律に違反し無効」と提訴される可能性があります。

今までの裁判は、ペット禁止の規約は有効であり、居住者は遵守すべきとされています。

しかし、規約で一律に禁止すること自体が多くの問題を含んでいると私は考えます。

他の居住者に実害を与えていないのであれば、民法の所有権の権利や区分所有法で認められている専有部分は自由に利用しても構わないといった権利が制約される可能性が高いため慎重な扱いが必要となります。

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