売買契約書作成のメリットとは?

不動産の取引を行う際には、必ず売買契約書の締結を行います。

不動産の売買取引だけでなく、賃貸、建物の新築工事、抵当権設定など全て契約が締結されます。

契約行為というのは、当事者の間で「売ります」という意思に対して、「買います」という承諾を行うことで契約が成立します。

お互いの意思が合致すれば契約成立するわけですから、口頭での「口約束」であっても問題ありません。しかし、口約束では、契約内容の中身に関して記憶が薄れる可能性が高くなります。

また、後日、契約行為の有効性や契約内容をめぐって紛争になる可能性があります。このようなトラブルを避けるため、契約行為を締結するにあたって、売買契約書を作成するのが一般的です。

前述の通り、売買契約書の中に一定内容の条項を明記しておけば、無用な争いを避けることができるため、問題になりそうな箇所は、法律で規定がある場合でも、事前に契約書に明記しておくことが望ましいです。

ある意味、契約書作成の力量は、不動産会社の腕の見せ所でもあり、スムーズな売買契約を行うためにも、必須のスキルでもあります。

当然のことながら、契約行為は、約束です。もし、売主、買主どちらかの当事者が契約を守らない場合、信頼関係が損なわれます。

また、契約違反があった場合、債務不履行責任に問われます。損害が発生している場合は、賠償を請求されることもあります。

売買契約書に規定される内容とは?

それでは、売買契約書に規定される事項としては、物件に関して記載される重要事項説明書とは異なり、おもに次の項目について記載されています。

①当事者(売主・買主)の氏名・住所

売主、買主両当事者の住所と名前を自署します。

②売買対象となる不動産に関する情報(面積・所在地・売買価格等)

実務上は、登記簿謄本上の表題部に記載どおりに記載され、この表示によって売買対象の不動産を特定します。

③売買代金(手付金や中間金)に関するとりきめ

売買代金の総額、手付金から中間金や残代金支払いまでの支払時期と支払方法を記載します。なお、売主が宅建業者の場合は、手付金の額は売買代金の20%を超えることはできません。

④物件の引き渡し時期・所有権の移転に関する取り決め(売主としての義務)

引き渡し、所有権移転、登記申請の時期を明記します。通常は、引き渡しの時期と所有権移転および登記申請の時期は同時に行います。

⑤売買代金清算の取り決め

実測売買の場合は、売買契約を締結してから土地の測量をして、売買面積の最終確定することを前提に契約を締結する場合があります。

この実測清算を前提とする契約の場合、売買契約時と面積に差異が生じることを見越して、清算方法を明記します。

実測売買でも契約前に測量が済んでいる場合や公簿売買とした時には、実測との差異が生じても清算しないという内容の条文を盛り込みます。

⑥売買代金以外の金銭の授受に関する取り決め

登記費用、印紙代、などの公租公課など不動産取引に伴う負担者や負担割合を決める必要のある費用について、売主・買主それぞれの負担割合を盛り込みます。

⑦契約解除と違約金に関する取り決め

売主、買主が期限を定めた義務の履行をしないで、契約に違反した場合のペナルティについて盛り込みます。

⑧ローン利用時の取り決め(ローン審査に通らなかった場合の対応)

買主が住宅ローンを利用する場合、融資の実行が否決された時の措置ならびに、期限を記載します。

通常は期限までに住宅ローンの利用ができなくなった場合は、白紙解約として処理し、売主は受領した手付金の全額を速やかに買主へ返還する等の内容を盛り込みます。

⑨不可抗力による物件の被害に関する取り決め

契約から引き渡しまでの間に天災地変などによる不可抗力によって、物件に損害が発生した場合の責任負担について明記します。

⑩瑕疵担保責任に関する事項(物件に瑕疵があった場合の対応)

引き渡し後、売主が知らなかった物件に関する隠れた瑕疵(不具合)が発見された場合、売主が修復に応じるなどの責任について明記されます。

ちなみに、売主が宅建業者の場合、2年に満たない瑕疵担保責任を設定した場合、無効となり「期限を定めなかったこととなり」当該物件が存在する限り瑕疵担保責任が発生することになります。

⑪固定資産税・都市計画税などの租税公課の負担に関する取り決め

固定資産税・都市計画税等は、引き渡し日を区切りに日割りで清算を行いその清算方法について記述します。

例えば、公租公課の起算日は関東では1月1日となるのが通常ですが、引き渡しが5月1日の場合、残りの8ヶ月分を買主が売主に支払うことで清算します。

なお、引き渡しが完了した後でも、年度内の納税義務は売主のままとなり、買主宛へ納税通知書が送られてくるのは、翌年度以降となります。

契約条項の中で最も重要な内容とは

それでは、契約条項の中で最も重要な内容とは何でしょうか?売主として最も責任追及されやすい内容としては、「瑕疵担保責任」です。

瑕疵(かし)担保責任と言っても聞き慣れない人もいると思いますが、瑕疵とは、物に欠陥があることを指し、通常有すべき品質や性能が欠ける。あるいは備わっていない。ことを言います。

住宅でしたら建物から雨漏りが発生した場合、通常有すべき品質・性能が確保されていないため瑕疵となります。

売買の対象物に「隠れた瑕疵」がある場合、買主は売主に対して損害賠償や場合によっては契約解除を行うことができます。

この隠れた瑕疵に関する定義は、非常に難しく、例えば「売主から事前に告げられていた瑕疵」「既に知っている瑕疵」「普通の注意をしていれば知り得た瑕疵」については、隠れた瑕疵には該当しません。

築年数の古い戸建や屋上の防水工事が不完全なマンションの場合、雨漏りが発生することがよくありますが、事前に売主から申告されていた場合は、隠れた瑕疵には該当しないため瑕疵担保責任に問われることはありません。

中古物件で最も多いのが建築後に築年数が経過したことによる劣化による自然損耗があり、瑕疵かどうかの判定が難しいといった側面がありますが、非常に多い例としては、「雨漏りが発見された」「白蟻(シロアリ)が発見された。」ケースが最も多かったです。

隠れた瑕疵が発見された場合は、仲介を行った不動産会社経由で瑕疵の実態を確認すると同時に瑕疵の修復を行ったり請求することが可能になります。

なお、売主が瑕疵の修復を認めると、それ以上の損害賠償の請求や契約解除を主張することはできません。

なお、現役時代に携わったケースで非常に珍しかったのが、屋根裏に非常に多くの鳥が生息していたことです。これは、正直、鳥肌が立つくらいびっくりしました。

売主として瑕疵担保責任を追及されるか否か?は不動産会社の力量にも大きく左右してきます。私は現役時代に仲介した売主は、1件も瑕疵担保責任を追及された方は一人もいませんでした。

手前味噌になりますが、家を売るにあたって私は依頼者(売主)の利益を最大限確保する努力を怠ることをありませんでした。

最大限の利益とは、「1円でも高く売却する。」「トラブルに巻き込まれない。」この2点に集約されると考えています。

この中で売主が巻き込まれやすいトラブルの代表が「瑕疵担保責任」となります。仲介会社(担当)の経験不足や知見不足による不注意で本来回避できたはずの瑕疵担保責任が問われることで、売主に迷惑をかけてしまうことが往々にしてあります。

そうならないためにも、不動産会社の選定が非常に重要です。お勧めは無料の不動産一括査定サイトを活用すれば、瑕疵担保責任などのトラブル回避に強い不動産会社が見つかります。何より私が現役時代にお世話になった会社も登録されていますので、ぜひ利用してみてください。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。

1都3県以外の愛知県、大阪府、兵庫県、京都府の方は、こちらの不動産会社も断然お勧めです。

現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

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