売れない物件には訳がある。売主必見不動産売却の必須テクニック

 ①はじめに

今年度、中古不動産市場における流通状況は決して良いとは言えません。中古不動産売買概況によると、流通件数は前年対比で増加しているのに対し、流通価格は下落傾向にあります。

原因としては、外国人による土地建物購入や東日本大震災の住宅特需が一段落した事が背景にあります。

売り手市場の時代は数年前に終わり、現在は買い手が主導する時代に移りつつあることは、公表されている数字を見ても明らかです。

今後不動産は一遍通りの方法では売れません。では厳しい状況の中で、どうすれば好条件で不動産を売却できるか。知っていればとてもお得なプロの知恵をご紹介します。

②売れない物件、そのワケとは

売物件の看板を何か月掲げていてもなかなか売れない、いわゆる塩漬けの物件。皆様一度は、道を歩いていてこのような塩漬け物件を見かけられたことがあるでしょう。

それらの物件は、なぜ売れないのでしょうか?理由をまとめます。

  • A.販売価額がどう考えても高い
  • B.建物が古く、管理状態が悪い
  • C.物件やその周辺が暗い
  • D.土地建物が大きすぎる、もしくは小さすぎる
  • E.前面道路が狭く、車が入らない

例えばあなたが物件を見た時、これは売れないな…と思ったら、同じ事をその物件を見た人ほぼ全員がそう思います。

物件をうまく売却するには、まずご自分の物件はどうかな?と考えることから始める必要があります。

③あなたの物件は「「べっぴんさん」ですか?

関西の不動産屋は物件調査の際、その物件が転売価値に優れている事を女性の容姿になぞらえ「べっぴんさん」と言います。

これには不動産のプロの目から見た物件の価値を高める要素の全てが込められてます。その要素とは一体何でしょうか?

A.角引き回し…角地のこと。2面以上接道している土地。並びの隣地と比べ高く、なおかつ接道のうち路線価の高い方で価額を設定できる。

B.地型(じがた)が正方形もしくは長方形

C.専有面積がいっぱい使える…道路持ち出しや建替え時セットバックの必要がない。

業者買取の査定において、マンションはその限りではありませんが、古い一戸建て住宅に関しては、余程仕様が良く手入れの行き届いた物でなければその価値を査定に反映してもらうことは難しく、多くのケースにおいて、附属建物として土地値の減額対象となるのが現実です。

ただ、注文住宅の仕様の良いもので新築の時から大事に使用していれば、立派に査定対象として価値をなします。

物件を第三者に目利きしてもらい、忌憚ない意見を伺うことで、上記の要件を満たさない場合でも物件を「べっぴんさん」に出来ると言えるのです。

④買主のターゲットを絞ろう

どんな物でもを販売するにおいても一番大切な事は、購入者の姿を思い浮かべ、そのイメージを掴む事です。

もちろん、不動産についても例外ではなく、最終的にあなたの物件がどういうニーズを持った方に売却出来るのか考え、それに見合ったアプローチを考える事が大切です。

直接顧客を持っている、または広告をする不動産業者はそれらを総合的に考え、物件に合わせて問い合わせに対応したりチラシを配る場所を考えていますし、適正な価格もターゲット顧客の属性を考えて設定します。

立地条件、接道状況、建物の延床面積や間取り、建替が必要な場合それに伴う土地面積減少は、新しい建物の延床面積に影響します。

これらを売主であるあなた自身が把握している事で売却に飛躍的なスピード感を得ることが出来るのです。

長く自身で使用している強みから、どのようなお客様なら満足して頂けるかを、確実に絞っておいて下さい。

⑤適正価格を知る

もともと大きな買い物なので、出来るだけ高くで売りたいのは当たり前です。

物件を仲介する不動産業者も物件価額に対するパーセンテージが報酬になるので高く売りたいと考えます。

反対に買取業者は出来るだけ安く買取って転売益を得る事が仕事ですので理由をつけては査定額を減額します。

仲介契約するのであれば、自宅ポストに入っている近隣の売買事例を見たり、足を運んでオープンハウスを見学して、リフォーム個所や建物の状態を見学しましょう。

ここではっきり言わせて頂くと、今お住まいの物件を現状で売買事例の価額で売却することはほぼ100%出来ません。

近隣の事例を見て、実際に物件を売却するにあたり最低限必要なリフォームに費用を見積もっておく必要があります。

また、物件周辺の路線価、公示地価やポイントにおける売買事例は、国土交通省の土地総合情報システムというデータベースで閲覧できます。

ここで売主にとって大事な事は、これから売却する不動産の適正な価格を知ることです。

これを売主の皆様が理解していれば、悪い業者に騙されて安売りする事も、媒介契約をしたまま長期に渡り物件が塩漬けになる事もまずないでしょう。

⑥こうすれば売れた、プロに聞く売りのテクニック

大阪市内にある底地12坪、築35年の建売住宅。所有者が逝去し、所有者のお兄様が相続された物件でしたが、この物件は近所でも有名なゴミ屋敷でした。

しかも狭小住宅のため、現在の建築基準ではこの建物の建替えが出来ません。そこで、まずは山積するゴミを全部処分してから大手の仲介業者に仲介依頼をしました。

狙いはそこに仕入情報を求めて来るリノベーション業者です。彼らは当時、物件の評価額を超える融資を銀行から受けふんだんな予算を使って物件をリフォーム、再販していました。

建物内装をまるっきりリニューアルするので、内装が荒れていても関係ありません。

時勢のおかげも相まって、建替え出来ない荒れ放題の狭小住宅が、現状560万円で売却できました。

⑦さいごに

テクニックと一口に申し上げましても、法に基づくもの、心象によるもの、または時勢にあったものと本当に多種多彩です。

ただ一言言えることは、決して売り急がないこと。時間さえあれば業者の担当者も知恵はいくらでも絞り出して来ます。

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仲介にせよ買取にせよ、担当者との信頼関係を築き、親身に相談に乗ってもらえる状況を作りましょう。

止むを得ず早期売却せざるを得ない状態は本当にもったいないと、私もプロの中の1人として切実に思います。

大きな買い物だからこそ売り買いにもいろいろな要素が複雑に絡み合い、市場と取り巻く環境、トレンドも日々目まぐるしく変化します。

たとえ百戦錬磨のプロであってもその変化を確実に捉え、対応することはとても難しい事なのです。また、暴利をむさぼる目的で商売をしている輩が業界に少なからず存在することも事実です。

これからは、売り手本人の自己責任能力を問われる時代。自身のお金のことだからこそ自身に必要な知識武装なのです。本コラムが皆様の身を守る知識作りのきっかけになれば幸いです。

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