家の査定は必ず複数社へ依頼することが重要です。

家を売る際に、チラシに騙されてはいけません。よく「あなたの物件を買いたい人がいます。」というチラシがご自宅に投げ込まれている。そんな経験をお持ちの方も多いと思います。

特に都心に住む方であれば、一度はこの手の文言が記載されているチラシをご覧になられた方も多いと思います。

業界では通称「求むチラシ」などと読んでいますが、このチラシは「100%ウソ」だと思った方が良いです。

実は、この手のチラシの大半は営業マンが作っています。ほとんどの場合、「過去に査定依頼を受けた。」

「過去に仲介で成約になった。」「反響(問い合せ)があった。」これらの理由を思い出して作っている場合がほとんどです。

私も大手仲介会社で勤務していた際は、さんざん、この手のチラシを作らされた経験があります。自戒の意味を込めまして100%ウソと解説しました。

それでは、なぜこのようなウソが記述されているチラシが大量に撒かれているのでしょうか。

不動産業界特融の事情が非常に大きいからです。家を売る場合、不動産業者選びが非常に重要です。でも解説していますが、不動産会社では、営業担当者への社内プレッシャーが非常に強く「とにかく売り物件を集めてきて訪問査定に結び付けて売却に繋げよう。」という心理があります。

特に大手に多いのですが、大手不動産会社の場合、ターミナル等の最寄駅に営業所があります。以前は、営業所によって各担当区域がありました。

しかし、現在はそんなことはなく、区域を飛び越えてチラシ配布を行っており、同じ社内でも競争が激しいため、私の後輩曰く、同内容のチラシを同一マンションに1日6回投函しています。という非常に驚くべき証言まで出ています。

このようにチラシには嘘ばっかりですので、「自分の物件が人気物件だから早くしかも高く売れる」なんていうのは幻想以外の何物でもありません。

中には、本当に買いたいという依頼を受けて作っているケースもあるかも知れませんが、少なくとも私が現役時代は、このような依頼を一度も受けたことはありません。

両手仲介には注意してください。

私が言うのも何なんですが、日本の不動産業界は、アメリカと比較すると100年は遅れていると思います。特に遅れているポイントとしては、両手仲介です。

両手仲介とは、自社顧客の売り物件を自社顧客の購入希望者へ仲介することで、売り手、買い手双方から仲介手数料を得る取引スタイルのことを指します。

仲介手数料は宅建業法において、売主、買主から得られる手数料の上限が3%と決まっています。そのため、売主の仲介業者はA社。買主の仲介業者はB社。だとするとそれぞれ、3%しか入りません。

しかし、両手仲介でしたら、売主、買主双方から3%づつ入りますので合計6%の手数料が入ってくることになります。

大手仲介業者、どこの業者も社内では両手仲介を推奨しています。以下は、大手不動産会社の平均手数料率となりますが、どの会社も3%以上超えているため、大手になればなる程、両手仲介を推奨しているのがおわかりいただけるかと思います。

引用:週刊ダイヤモンド2015年3月7日号

なぜ、このページでは両手仲介が良くないか?と言うと、両手仲介によって「家を高く売る」ことが難しくなるからです。これは、どういうことかと言いますと、不動産業者側が買主の立場にならざるを得ないため成約価格が下がる傾向にあるからです。

前述の通り、両手仲介することで売主、買主から合計6%の手数料が入ります。手数料が多く入るためには、成約価格が高い方がいいのでは?と思われるかもしれませんが、実は逆です。

営業マンの成績は、今月何件成約したという成約数が重要になります。会社によっては契約数が給与面に色濃く反映されているところもあります。

そうなると、早く仲介手数料を得るためには、必然的に数をこなすために、「これで手を打ちましょう。」と売主を平気で説得してくる業者(営業マン)もあります。

そもそも、「1円でも高く売りたい売主」「安く物件を購入したい買主」本来であれば、利益相反となるため、両方の立場に立った仲介というのは不可能なはずです。

前述の短期間で数をこなすためには、必然的に買主の立場に立った仲介スタイルを取らざるを得ない。ことはご理解いただけるかと思います。

デメリットばかりではありません。

とは言うものの両手仲介はデメリットばかりではありません。メリットがあるのも事実です。大手不動産会社には、非常に多くの顧客リストあります。

これによって、素早く自社リスト内で購入希望者を見つけてくることが可能になります。

ただし、大手は基本両手仲介をメインで進めてきますので、「安く家を手放す」ことが無いよう。

あらかじめ不動産仲介の仕組みを理解した上で、住宅査定を依頼することが重要です。

お勧めは、不動産の無料一括査定サイトを利用すれば、両手仲介を採用しない業者も多数登録されています。複数業者へ依頼することで、自宅の査定額を把握することができますし、何より相場価格を理解できます。ぜひ、利用をお勧めしたいと思います。

なお、両手仲介は、アメリカでは半分の州が禁止されています。前述の通り、大手不動産会社の平均手数料率は5%を超えていますから、いかに両手仲介が多いか?がおわかりいただけるかと思います。

両手仲介のメリット、デメリットを理解した上で、大手不動産会社へ依頼するのであれば、問題ないでしょうが、多くの人は不動産取引は1生で1度あるかどうかですから、デメリットを全くと言っていいほど理解していません。

前述の通り、誰もが知っている大手不動産会社でも両手仲介がメインの取引をしています。今まで一般消費者も社会もあまり疑問視してきませんでした。

査定の結果、媒介契約を依頼したい業者へ、「両手仲介という取引スタイルがありますが、御社はこのスタイルを積極的に採用していますか。」と話すだけでも営業担当者へ相当のプレッシャーをかけられることができます。これによって、誠意を持って売主の立場に立って取引が成立する可能性が高くなります。

「両手仲介」という言葉はぜひ覚えておいてください。

サブコンテンツ

このページの先頭へ