買取は売れない場合の最後の手段です。

中古住宅の売買は、仲介業者へ売却活動を依頼するため、不動産会社は極めて重要なプレーヤーだというのは、ご理解いただけるかと思います。

不動産売却では、あまり馴染みがないかも知れませんが、実は、買取業者も重要なプレーヤーでもあります。

買取業者は、対象物件を買取りリフォーム等の付加価値を付けて再販売しており、その価格差が収益となります。

それでは、買取業者を利用するメリット・デメリットについて解説したいと思います。

メリット

  1. すぐに売れる。場合によっては即金買取を行ってくれる業者もあるため、現金が手に入る。
  2. 仲介に出したものの、売れない場合は、買取制度(買取保証)のある業者であれば、最終的に買い取ってもらえる。
  3. 売却先の相手が業者であるため、瑕疵担保責任が免責となり、老朽化している物件を売るには好都合。
  4. 多少の荷物程度なら処分を依頼できる。
  5. 近所に売却活動を行っていることを知られることがないため、ひっそりと引っ越すことができる。

デメリット

  1. 売却額は相場の60~70%程度のケースがほとんど。
  2. 仲介との兼業業者の場合、買取サービスに持ち込むため、媒介契約を締結しても売却活動をおろそかにされる可能性がある。

それでは、メリット、デメリットそれぞれ解説しましょう。まず、買取業者へ依頼する最大のメリットは、即現金化できることと、売主としての売却責任が一切問われないことが最大のメリットです。

一方デメリットとしては、買取価格は、相場の60~70%程度ですので、仲介で売り切るよりも相当安い価格で売らざるを得ないところです。

私は、買取業者へ依頼する際は、最後の手段にすべきという考え方です。理由は、買取業者の収益源が「価格差」であるため、業者側にとってみれば、1円でも安く買い取りたい。という思惑があるからです。

例えば、4,000万円のマンションを例に取って解説しますと、相場(査定評価額)の60~70%であれば、2,400万~2,800万円程度の買取価格となります。

1,200万円~1,600万円という金額を泣ける人はよっぽどのお金持ちか、とにかく安くても良いので現金化を急いでいる方だけだと思います。

しかし、一方で先に挙げたメリット以外でも、何回も購入検討者の内覧会を受け付けたり、専任媒介契約を締結した不動産業者との付き合い等、売却に伴う活動期間を大幅に短縮することができるのも事実です。

また、住宅設備の補修義務などの瑕疵担保責任も免責となります。これは、買い手となる不動産会社はプロであり、リフォーム前提で買い取るためです。

しかし、前述の通り、相場よりも1,000万円以上安く手放す必要があるため、買取業者を利用するにはそれなりの覚悟が必要だと考えます。

失敗しない買取業者の選定方法とは?

それでは、買取業者の選定方法について解説したいと思います。

前述の通り不動産会社の中には、仲介で成約しない場合、買取制度を取り入れている業者もあります。

しかし、デメリットでお伝えした通り、仲介よりも旨みのある物件の場合、わざと営業をおろそかにして、買取へ誘導する業者もあるため注意が必要です。

この手法は大手中小に関係なく、どの業者も行う可能性が高いため注意してください。

私が現役時代に行っていた手法は、まず売主と最低買取価格に合意した上で、私が所属していた会社がリフォーム(リノベーション)を実施します。これによって、物件に付加価値が付きます。再販売を行うわけですが、この時最低買取価格に上乗せした価格で販売します。

最低買取価格以上で売れれば、売主が受け取ることができる仕組みとなっています。この時、リノベーション費用とコンサル費用は、発生しますが、通常の買取相場(60%~70%)よりも高く売れるケースがほとんどでしたので、買取希望者の方には好評でした。

この手の買取手法を行っている業者は、非常に少ないですが、無料の不動産一括査定サイトでしたら私が現役時代にお世話になった会社も登録されています。1円でも高く家を売りたいのであれば、ぜひ利用してみてください。

「これは、売れない物件は、昔の設備、昔の間取りのままのものが多いからです。今の家族構成やライフスタイルをさらに時代のニーズにマッチしたリノベーションを行えば、売れないことは考えられない。」という考えのもとに実施していました。

単純に買取業者へ依頼するよりも手取りが増える仕組みだったのが、好評だったのではないかと考えております。

あるいは、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の方であれば、売主の利益を100%守ると宣言している不動産会社へ依頼するのもよいでしょう。現役時代の仲間が多数在籍していますので、売却で失敗することはありません。安心して利用して欲しいです。

ダメな買取業者の見分け方

それでは、ダメな買取業者の見分け方について解説したいと思います。以前、買取業者の利用を検討されている方からいただいた相談内容です。

父親が亡くなり相続した中古住宅を買取業者へ売却することにしました。物件情報としては、昭和38年築で昭和56年に大規模なリフォームを行った戸建住宅です。

とにかく古いため、あちこちガタがきています。「瑕疵担保責任を追及されたくない。」ため買取業者を利用しようと思いました。

なお、現在買取の依頼を検討している業者からは、新しい購入者が決まるまでは、売主名義とし、売れた段階で名義変更を行いたい。と言われています。

このような取引は、一般的なのでしょうか?注意点やポイントを教えてください。

皆さんはこの相談内容を読んでどう思われましたか?違和感を感じた人は、業者を見る目があります。素晴らしいです。

残念ながら違和感を感じなかった方は、私の解説を読んで業者選びの参考にしてください。

①瑕疵担保責任を負いたくないため、買取業者を利用したい。

この考えは間違いではありません。しかし、築年数20年以上の物件は、建物としての価値はありませんので、古家付物件として販売して、建物に関する瑕疵担保責任を免責とする事は可能です。

ただし、瑕疵があることを知っていながら黙って売却すると告知義務違反に問われます。その際、瑕疵担保は免責となりませんので注意が必要です。

②固定資産税の問題が気になります。

物件の引き渡し日を起算して1年分を日割り計算して、1円単位で売主、買主双方で負担します。このケースですと新しい買主が見つかるまで、売主負担となります。

固定資産税の精算は、物件の引き渡し日を起算して負担割合の計算をしますが、このケースでしたら「契約日」を起算して、買主である業者が支払うのか?あるいは新しい買主が負担するのか?等を事前に決めておかないと売主が負担させられる可能性があります。

③一般の不動産取引では、あまり見られないのですが、この取引は「中間省略」に該当します。

業者から見れば登記費用等の諸費用を節約できるため、業者側にとってはメリットだらけです。

業者の内部事情は知りませんが、仮に相場1500万円で売却可能な物件を業者との売買契約は900万円としておいて、実際は1500万円で購入希望者を探してきて、その差額を業者が持って行き、仲介手数料も同時に取るという業者側にとってメリットのある取引です。

通常は、中間省略を行う場合、既に購入希望者が見つかっている場合に採用する取引スタイルです。

この業者へ依頼するメリットとしては、何度も解説していますが、すぐに現金化できる程度でしょうか?

しかし、名義が移らない取引のため、すぐに買取金額をもらえない可能性が高いです。

この業者へ依頼するか?否か?は、あくまで売主側が判断すべきですが、買取業者を利用する際は、慎重に検討したいものです。

お勧めは無料の一括査定サイトを利用すれば、この手の業者は登録されていませんので是非活用をおすすめしたいです。

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