相続したマンションを上手に売却する方法

両親や親族が亡くなって故人の持っていたマンションを相続することになった場合、相続税や諸費用に悩まれたことはありませんか?

せっかく譲り受けた財産も、扱い方を間違えると大幅な損をしてしまう可能性があるのです。

せっかく残してくれたマンションを上手に、譲り受けるためには正しい情報を得ておくことが一番大切です。そんな方のために相続したマンションを上手に相続して売却する方法をご紹介します。

【目 次】
  1. マンションを相続した場合どのようにするのがいいのか
  2. 相続するマンションは1部屋なのに相続人が複数いる場合には?
  3. 相続不動産の売却には相続登記が必要になる
  4. 売却時に必要になる費用はどれくらい?
  5. 相続したマンションを売却した際の税金の話

マンションを相続した場合どのようにするのがいいのか

身内に万一のことがあったとき、マンションを相続することになったとします。

自分たちも一緒に住んでいる物件であれば何の問題もありませんが、遠方だったり住む予定のない場合マンションは人が住まなくなるとどんどん朽ちて行ってしまうのです。

また住んでいなくても持っているだけで管理費や修繕費が発生します。そして固定資産税も支払い続けなくてはなりません。

また物件を放置しておくと防犯上危ないと近隣からのクレームになるケースもあります。その為相続をしたマンションをどのようにするのかを早急に検討する必要があるのです。

相続した人が住む予定のないマンションの場合には、2つの方法が考えられます。

賃貸として他人に貸し家賃収入を得る方法か、売却するかの二択です。税金のお話しは後ほどさせて頂きますが、相続すると相続税が発生する可能性もあるので売却を選択される方も多いです。

とにかく不動産は放置することで無駄な費用が掛かり、物件価値も落ちていきます。早めに売却するのか、貸し出すのか決定することがとにかく大切です。

相続したマンションを売却する前に知っておくべきポイント

では故人から相続をしたマンションを売却するとします。その場合にまずすべきことは、通常自分が持っているマンションを売却するのとは異なるという点を理解しておかないとなりません。

まずはマンションの名義人の問題です。相続を受けたマンションを売却するには、相続人の名前を名義にしないと売却することが難しいです。

名義を換えることを相続登記と言います。この相続登記はいつまでにしなくてはならないという期日がないために放置される人も多いですが実は先々問題になることが多いので早めにやっておくことをお勧めします。

① 不測の事故が起きても名義人が異なっていると保証を受けることができない
② 売却などの処分が出来ない
③ 他の相続人が自分の分だけを勝手に投棄して売却してしまう
④ 将来的に相続人が増える可能性がある

上記のことを考えると、相続登記を早めにして自分の名義を確定させて置く方が良いでしょう。

相続登記の手続き方法は、諸費用を抑えるために自分で行う人もいますが、司法書士に依頼する人がほとんどです。何故なら自分で相続登記をすることは想像以上に大変だからです。

相続登記の流れは下記の通りです。

① 被相続人(亡くなった人)と相続人の戸籍謄本を収集する

被相続人の戸籍謄本を取得することは大切です。何故なら実は相続人が他にもいたというケースが考えられるからです。

その為にも戸籍謄本は重要になってくるのです。また被相続人の戸籍謄本に関しては生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本が必要になります。

何度も転居している場合には、かなり多くの戸籍謄本が必要になるのでとても大変な作業になります。相続人に関しては現在の分のみでいいそうです。

② 相続人全員で遺産分割協議書を作成

戸籍謄本をそろえたところで、相続人が複数いる場合には話し合いでだれがどの財産を相続するのか決定しなくてはなりません。

その結果を遺産分割協議書に記載するのです。またマンションの登記簿謄本を取得して正確な情報を作成しなくてはなりません。

少しでも間違いがあると無効となってしまう可能性があるので本人が相続登記を行うのは難しいと言われているのです。

③ 遺産分割協議書に相続人全員の署名と実印を押印する。

書類作成が無事済んだところで、全員の署名と実印が必要になります。

また実印が印鑑登録されているものか確認しないとならないので、印鑑証明書も用意する必要があります。1人でも印鑑証明書など提出出来なければ相続登記は出来ません。

④ 固定資産評価証明書を取りに行く

次に税金を計算するために必要な書類を用意します。固定資産評価証明書です。この書類がないと正確な税金の計算ができないので必ず必要になります。

⑤ ④間で終了したところでやっと必要書類が揃ったことになります。相続登記に必要な登記申請書を作成します。

⑥ 相続登記手続き終了

上記で完了しますが、書類不備で再度集めなおしをしたり、記入漏れがあったりと素人では相続登記を完了するまでには時間がかかるようです。

相続するマンションは1部屋なのに相続人が複数いる場合には?

現金を相続する場合には1円単位まで分けることが可能です。しかし不動産の場合は分けるのが難しいために、もめてしまう場合が多いのも事実です。

例えば親が住んでいたマンションを2人兄弟で相続することになったとします。2人の兄弟は既に実家を離れており、売却することで売却金額を2分割し相続します。

しかし一番問題になるのが、兄弟のうちの1人がまだ実家に住んでいる場合です。その場合住んでいる相続人が売却を拒むケースも多いため、マンション分の半額を現金で支払うなどの措置が取られます。

しかし現実問題数千万円の支払いをすることは厳しいために、最終的には売却を選ぶことが多いのです。

マンションを相続したけど放置したら損をする?

マンションを相続した場合に、早めに相続登記をした方がいいと説明しましたが、相続登記をしたからと言って放置していいわけではありません。

不動産を持っている以上固定資産税や管理費、修繕積立費も払い続けなくてはなりませんが、もう一つ早めに売却した方がいい点があるのです。

それは『相続税の取得費加算の特例』という制度です。

これは相続税として支払った金額の一部を取得費として差し引いて税金を減らせるという仕組みです。しかしこれには期日があるので注意しなくてはなりません。

相続税の申告期日(死亡から10ヶ月)の翌日から3年以内に相続不動産を売却した場合のみに適用されるのです。

その為相続したマンションを売却するのは3年10ヶ月以内にしなくてはならないという点を覚えておいて下さい。その期日を超えてしまっては税金を差し引いて減らすことが出来なくなってしまうので損をしてしまうのです。

相続不動産の売却には相続登記が必要になる

相続したマンションの名義がそのままになっていては売却出来ないかというと、実は売却することは可能です。

しかし買う側からすると、なくなった人の名義になっていていい気がする人はいません。高い買い物をするのですから問題やトラブルがないのか十分に検討したうえで購入をされることでしょう。

相続のトラブルに巻き込まれることも考えられます。売却するのであれば、相続した際相続登記をして、物件に対して問題やトラブルが起きぬように提示することが大切になって来るのです。

相続したマンションを売却する時の流れ

では実際に相続したマンションを売却する時の流れについてご紹介したいと思います。

① 相続した不動産を相続登記で名義変更を行う

この相続登記については先ほどご紹介した流れで進めて下さい。

② 不動産会社に売却依頼をする

相続したマンションを売却依頼するために、不動産会社に査定を依頼することになりますがここでとても大切なことがあります。

それは複数の不動産会社から査定をしてもらうという点です。同じ物件でも、複数の不動産会社から査定額を出してもらうと金額に差が出ることを知ります。

しかしここでも大切なのが、高値で提示してくれた会社がその額で売却を約束してくれているわけではないという点です。

高いから良いと言って決めるのではなく、不動産会社の方針や進め具合を見て選択するとよいでしょう。

③ 購入希望者からの内覧を受け付ける

マンションを売り出すと購入希望者からの内覧希望が不動産会社を通して出てきます。自身が住んでいたマンションではなくとも、内覧者が購入したいと思ってもらえるようにしっかりと清掃しましょう。

その為には内覧者を入れる前に遺品整理をしっかりしておく必要があります。高齢化社会に伴い、現在『遺品整理士』という資格があるほど業者に依頼することも可能になりました。

亡くなった方の物を全て整理するのはかなり時間がかかります。早めに売却するためにも専門家に依頼するのはお勧めです。

遺品の中にはリサイクルショップで買い取ってもらえる物もあり、専門家に依頼するとかかった費用から颯爽してくれます。相続人の負担が減りますのでプロに任せるとよいでしょう。

また遺品の生理が終了して室内が何もなくなってしまうのもマンションを高値で売却したい方にはお勧めできません。

マンションを少しでも高く売却するためには、住んでいる姿を想像できることがとても大切なのです。

その為、『ホームステージング』という家具や小物を一定期間貸し出ししてもらい、内覧者が住むことを想像し高値で売却するサービスもあります。

様々な有料サービスを利用してもその分高値で売却出来ることも多いので専門家に相談すると良いでしょう。

④ 売却契約が成立した場合に不動産会社に手数料を支払う

売却が成立した場合に、不動産会社に売却金額の3%を手数料として支払うことになります。

売却時に必要になる費用はどれくらい?

相続したマンションを売却した際、いくらくらい費用がかかるのか気になるところです。先ほど売却の流れについてご紹介しましたがその流れに沿って金額を見てみましょう。

相続したマンションの売り出し 費用はかかりません
遺品生理を依頼した場合 1K¥40,000~
4DK¥250,000
ホームステージングを依頼した場合 売り出し価格の1%程度~
売却成立の際の不動産会社への手数料 売却金額の3%

上記を見ていくと、例えば3000万円のマンションを相続したとします。3LDKのマンションの遺品生理を、¥200,000で依頼します。

次にホームステージングを依頼して、¥300,000を支払います。その後希望通り3000万円で売却が出来た場合、不動産会社に手数料として3%の¥900,000を支払います。

結果として¥1,400,000の費用を支払うことになりますが、希望通りの金額で売却出来る可能性が高くなります。

中古マンションの場合、買い手が付かなければ売却価格を下げるしかありません。

だいたい目安としては売り出してから3ヶ月経っても購入希望者が出なかった場合に値下げをする傾向にありますが、その際は約1割程度値下げをするとインパクトが出て購入希望者が出るようです。

3000万円のマンションの場合、1割の300万円を値下げして2700万円で買い手が付いたとします。

その場合は結果として様々なサービスを利用して早めに高値で売却出来た方が140万円の出費で済むので160万円の得をすると言うことになります。

相続したマンションを上手に売却するために知っておくべき事

相続したマンションを上手に高値で売却するのは、自身の持っているマンションを売却するよりも難しいのです。

特に遠方の場合、物件を定期的にメンテナンスできなかったり、近隣の状況を把握しづらいために、なかなか売却する準備に取りかかれないためです。

しかしマンションも人が住まない期間が多くなるほど物件価値は落ち、朽ちていきます。少しでも早く動き出すことが何よりも大切になって来るのです。

相続したマンションを売却した際の税金の話

相続したマンションでも、売却して利益が出れば所得税と住民税がかかってきます。これに関しては相続税とは全く別の話になるので、要注意です。

譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費-(特別控除)

上記の計算方法でマイナスであれば譲渡所得税と住民税はかかりません。もしプラスになっていたら売却した翌年に確定申告を行い税金を支払わなくてはならないのです。

売却価格 売却した価格
取得費 マンションを購入したときの費用
不動産取得税
登録免許税
印紙税
リフォーム費用
相続税支払いの一部
マンション購入から現在までにかかった費用の総額
譲渡費 不動産会社に支払った仲介手数料
印紙税
登記費用
不動産鑑定料
手付金放棄などで支払った違約金

相続したマンションでも関係する所得税と住民税の2つの特例

相続したマンションに以前から住んでいた場合に大幅に税金を減らすことが可能です。1つ目は『居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除特例』になります。

相続発生前から居住しており、相続後も居住しているかが重要になってきます。条件が満たされていれば譲渡所得から3000万円差し引けるので大幅な税金を減らすことが可能になります。

2つ目は所有期間が10年を超えている場合に税金が安くなる制度です。2つを一緒に利用することも可能なので、条件が揃っていれば大幅な税金を減らすことに成功します。

まとめ

相続したマンションの売却と言っても、多くの情報を持っていることで税金を減らすことが出来たり、高値で売却することも可能になるのです。

知識を持って、少しでも早く売却に向けて動き出すことが何よりも大切になってきます。

故人から譲り受けた大切な財産を、価値あるうちに譲り受けて少しでも上手に売却出来るようにしましょう。

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