マンション購入後1年以内で売却する際の注意点

大切なマイホーム。せっかく購入したのに急遽売却しなくてはならなくなった場合、特に売りにくいマンションがあるのをご存じですか?

それは大人気の築浅マンションに含まれる、1年未満の中古マンションなのです。
この驚くべき実態についてご紹介したいと思います。

購入後1年以内で売却する難しさとは?

2003年新築マンションの販売件数は、中古マンションの販売件数の倍以上の数をしめていました。

しかし近年、中古マンションが新築マンションの販売を超えるという結果になり、中古マンションへの注目度が一層上がっているのをご存じですか?

中古マンションの販売件数が上がっている理由としては下記の理由が上げられます。

① 新築マンションの値上げ

首都圏のマンションは駅近のタワーマンションを中心に高騰を続けています。ここ2~3年で新築マンションの価格は23%上昇しているという数字も出ている程です。

その背景として言われているのが、2020年の東京オリンピックです。ご存じの通りオリンピックには、競技場やスタジアムそして選手村など様々な建物が必要になります。

それは完成期日が決まっているために優先的に職人さんや建材そして重機などをオリンピック施設建設に回さなくてはなりません。

しかしオリンピック開催決定以前から計画していた建築物や一般住宅など、オリンピックとは関係のない建築も引き続き進める必要があるため通常の建材流通量では足りなくなり、同時に職人さん達も足りなくなるわけです。

ただでさえ建築業界では職人の高齢化が進んでおり、特に建築大工さんは若い人がなかなか育たない状況です。

そこに来て材料不足と、職人不足になり単価が上がってきてしまうのです。そうなると必然的に建築費が高額になってきます。

また物件が高騰する理由として需要が要因と言われています。その背景には、節税や投資目的の人の動きが盛んになっているからです。

2015年1月に相続税改正があったのをご存じでしょうか?相続で都心の収益不動産を購入すると、相続税評価が8割下がるというものです。

その為自分の所得に繋がる購入ではなく相続後に移行される資産の額をなるべく大きくするために購入する人が増えています。

またこの先都内マンションは1年間で100万円の物件価値が下がると言われています。5000万円のマンション購入で100万円の価格下落であれば2%ですが、1億円のマンションだと1年間で1%しか下がりません。

そんな背景を見ると投資家たちが都内の一等地のマンションを購入するようになるのは仕方のないことなのかも知れません。

② 立地が魅力的

東京には限りある土地しかありません。どんなに魅力ある間取りや設備でも、立地条件は変えることが出来ないのです。

例えば、希望する駅から徒歩10分以内の中古マンションと駅からバスを使用しなくてはならないマンションだと、近年では駅近の中古マンションの方が人気です。

それは最近の若者の車離れも理由の一つかも知れません。以前は車で移動をする人も多く、公共の乗り物以外の交通手段も視野に入れる人が多くいました。

しかし最近は免許を取る人も以前より減り、少子化と重なって自動車教習所も経営が難しい時代になっていると聞きます。

コインパークにも手軽に借りれるレンタカーが設置されたりと、車への意識が変わりつつあるのです。

そのような背景から考えて、利便性を考慮したアクセスしやすい中古物件を選ぶ人が増えています。

そんな中古マンションの中でも特に人気なのが『築浅中古マンション』です。しかし築浅と行っても売却が一番難しいのが築1年以内の物件なのです。

一見一番新築に近く人気に思える1年以内物件ですが、それには理由があります。

① 何か問題があるのでは?と思われがち

誰もが簡単にマイホームを購入する物ではありません。立地、条件、間取り、予算など様々なことを考えながら購入している人がほとんどです。

それなのに1年以内で売却に出すのは購入までに想定できなかったトラブルや問題があったからではと思われがちなのです。

近隣トラブルが合ったのではないか、事故や事件があった物件なのではないかと想像されてしまい、売却理由を提示する前に購入希望者がスルーしてしますのです。

② 1年以内なら新築がいい?

築年数1年以内だと、室内は綺麗な状態でしょう。しかし売却金額も1年以内だと新築マンション購入時よりも大幅な値下がりがしていないことがほとんどです。

その為販売価格があまり変わらなければ新築マンションの方が良いと購入希望者は新築案件に流れてしまいます。

購入後1年以内だとメリットよりもデメリットが多い

1年以内の売却の問題点がわかったところでメリットがあるのか見ていきたいと思います。メリットは以下の点が考えられます。

① 競争率の高かったマンション

人気の立地と設備で、新築マンションの中では抽選で購入者を決める物件があります。

そのような大人気のマンションの場合には、新築で購入したときよりも高値で売却できる場合があります。

新築で購入できなかった人が中古物件が出るのを待っている場合もあるので購入希望者もすぐに見つかることでしょう。

やっとでた人気中古マンションは価値が上がり購入額より高値になる場合があります。

② 都市開発が発表され急に付加価値が付いた

基本的には新築マンション販売の際、販売店がそのマンションの良さやメリットについて十分に把握しているので新たに都市開発等が発表されるケースはほとんどありません。

しかしこれだけ世界情勢がめまぐるしく変わっていく世の中。まれに物件価値が上がる可能性があります。

その場合には1年以内の売却でも販売価格が上がる可能性があります。

近年だと東京オリンピックの施設が急遽移動して近隣になった。ドラマや漫画で舞台になったために人気が高まったなどの場合があります。

ただとてもまれなケースになるので、1年以内の売却にはメリットよりもデメリットの方が多くなることでしょう。

購入後2年・3年と1年以内は全く違う

購入後1年以内の中古マンションの売却が難しいとわかったところで、2年~3年は大丈夫なのかと心配になるところです。

しかし購入から2年~3年の中古マンションは1年以内の物件とは全く状況が異なりますので安心して下さい。

子育て世代や、親の介護など2年~3年で状況が変わるのはよくあることです。かえって築年数が浅い魅力ある物件だと購入希望者は思うことでしょう。

また近年の中古マンション人気の一つに実際の物件を確認できるので、入居者の世代や雰囲気を感じることが出来る点があります。

2~3年程度であれば近所付き合いもまだ短いために、後から入居したとしても仲に入ることが容易でしょう。

子育て世代ではママ友の付き合いは重要です。築年数が長いほど近隣の団結力は増していく傾向があるので2~3年程度のマンションは魅力ある期間だと言えます。

ただ2年~3年程度の中古マンションは築浅のため綺麗というメリットがある分、新築当初と比べても大幅な価格下落は見込めないでしょう。

売却理由を明確に提示

では購入後1年以内のマンション売却が難しいとわかったところで、その物件をいかに高額で契約するかを考えたいと思います。

1年以内の売却で難しいのは、売却理由を不安視される点です。そこが一番のポイントになりますのでそこを明確に提示するとよいでしょう。

中古マンションの売却広告には、ポイントとなる事項を大きく掲載します。そこに売却理由を載せてもらうことをお勧めします。

もちろんその理由が購入者にとって嫌なイメージとならない場合に限ります。

実際不動産売買契約には物件に対して嘘偽りのない説明をする義務があります。その点を十分に考慮した上で少しでも高額に売却できるよう工夫が必要になってくるのです。

中古マンションの下落率

マンション購入後1年以内の売却が難しく、2~3年以内はその影響を受けないとわかったところで気になるのが中古マンションの下落推移だと思います。

1年以内と言っても登記登録をして住んでしまえば例え1日の入居だとしても中古マンションとして認定され、新築時よりも5%程度価格が下がります。

それは築年数と共に徐々に下がっていき、10年目には24%、20年には40%程度下落の推移をたどります。

そして今後話題になってくるのが1981年6月に施行された現行の耐震基準よりも前に建てられたマンションの建て替えです。

古い基準で建てられたマンションは震度6強や7で倒壊する恐れがあると言われています。

現在は1981年以前に建てられたマンションも多く中古マンション市場の中で特に安価物件として売られていますが、これからはその適合マンションの建て替えが進みまた新たな中古マンションの市場として広がることでしょう。

構造はもちろん内装も綺麗になるので価格設定はどの程度になっていくのか?今後の動向が気になります。

近隣中古マンションの動向を調べる

購入後1年以内のマンションを少しでも高く売却するためには、近隣中古マンションの動向を調べることも大切になります。

近隣の築浅マンションの販売件数と、価格を確認することで売り出し価格の見直しが必要です。

中古マンション売却の場合、購入希望者をいかに多く出すかが高値売却や早期売却に繋がります。

また販売期間が長くなるほど不動産の動きも鈍くなるのも考えられます。よって売り出し価格は売却スピードを左右するのでとても大切なポイントになります。

あまりに長期間売り出されていると、『この物件長期に売り出されているけれど、売れない理由があるのかな』という印象を与える恐れが出るので、少しでも短期間に高額で売るために近隣の情報が不可欠になるのです。

信用できる不動産屋さんを見つける

購入後1年以内のマンションの売却の難しさや価格設定が大切になって来ると言うことがわかりましたが、やはり素人ではなかなか難しいと思います。

専門家である不動産に査定をしてもらい販売価格や近隣動向を調べてもらうとよいでしょう。ただ不動産を選ぶ上で必ず必要なのは査定を複数社取ることです。

複数社に査定してもらう場合でも、大手でインターネットも駆使している会社と、地元密着型の不動産を含めた会社で取ると良いでしょう。

大手の場合は情報量を多く持っています。その分地域の動向や細かい顧客層についての情報は少なくなってしまうのです。

一方地元密着型の不動産会社はインターネットでは出てこない細かな情報や、顧客を持っている場合があるので両社を含めて取るとよいでしょう。

良い不動産とは、人柄の良さではなく高値で早く売却してくれることを言います。動きも機敏であることも選択する上で重要なポイントです。

不動産売買には専門的な知識と情報が必要です。信頼できる不動産との出会いが難しい1年以内のマンションの売却を成功へと導いてくれます。

購入後1年以内のマンションを高く売る方法

売却の難しい購入後1年以内のマンションを売却するためにすべきことがだいぶわかったところで、もう一つ高値で売却する方法をご紹介したいと思います。

それは内覧の際に購入希望者に少しでも『このマンションに住むことをイメージさせる』雰囲気作りをすることです。

不動産屋に内覧希望者から連絡が入ると、内覧の予定を立てることになります。

近年新築マンションよりも中古マンションの方が売却件数が上回っているという状況はご紹介しましたが、その一つの要因の中に『住むことをイメージできる中古マンション』があります。

以前のマンション販売ではモデルルームはあるものの各部屋には何もない殺風景な部屋のままでした。その為住むことをイメージできずに購入を迷われるお客様が多かったようです。

そこで新たに『ホームステージング』と言うサービスが出てきました。

空き屋の部屋にレンタル家具を設置し買い手にその部屋に住むイメージを持ってもらうと言う物で、お客さんにも好評のようです。

もちろん現在住んでいるマンションの部屋に『ホームステージング』を導入することは難しいですが、水廻りや収納の上などを綺麗に清掃、整頓し内覧者に良いイメージを持ってもらえるように工夫するとよいでしょう。

どうしたらいいのかわからない場合には不動産に相談することをお勧めします。

まとめ

せっかく購入したマイホームのマンションを1年以内に売却しなくてはならないのは本当に悲しいことです。

でも中古マンションが新築マンションの販売件数を上回り、老朽化の進んだマンションは建て替えが始まる中古マンション市場は、これからも目が離せない魅力ある市場と言えます。

1年以内のマンションを売却するのは、他の中古マンションよりも難しい点は多くありますがポイントを押さえて少しでも高値で売却出来るようにして下さい。

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