共有名義のマンションを上手に売却する方法

近年マンション購入の際に夫婦で共有名義にするご家庭が増えました。

それは共働き家庭が増えたことや、住宅ローン控除を夫婦それぞれで利用することが可能だったりとメリットが多いからです。

しかし急遽売却することになった場合、共有名義のマンションを売却するにはどのようにするのがいいのでしょうか。

上手に売却する為に、ポイントをご紹介しましょう。

【目 次】
  1. 共有名義のマンションを上手に売却する3つの方法
  2. 共有名義のマンションを上手に売却する為に必要なことは?
  3. 共有名義のマンションを離婚や遺産相続で売却することになった場合
  4. 共有名義のマンションを売却したときの確定申告と税金
  5. 有名義のマンションを上手に売却する方法のまとめ

共有名義のマンションを上手に売却する3つの方法

共有名義のマンションを売却するには3つの方法があります。

① 名義人全員の合意を得て売却をする

共有名義のマンションを売却する為に、共有名義人全員の承諾を得れば売却することが可能です。1人でも反対する人がいれば売却はすることが出来ないので注意しましょう。

② 自分の持ち分だけ売却する

例えば共有名義のマンションの売却に反対する人がいるとします。それでも売却したい場合に自分の持ち分だけ売却する方法です。

しかしこの方法には問題点があります。

  • 自分の持ち分として売却出来る状態か(マンション1室を共有名義持っている場合には、持ち分だけを売却は出来ません)
  • 『共有部の分割協議』を行う必要があり、全員の同意が必要

上記の問題を解決できるマンションであれば持ち分のみ売却することは可能です。

③ 共有名義人から権利を買い取って売却する

②で紹介した自分の持ち分のみ売却する方法において、分割することが出来ない物件の場合にこちらの方法を利用します。

他の共有名義人の権利を買い取り、単独名義にしてから売却する方法です。

権利を買い取るためには、『共有物の分割協議』で全員の同意が必要になりますが、了承を得られれば単独名義となるためその後の手続きがスムーズに進みます。

共有名義のマンションを上手に売却する為に必要なことは?

共有名義を上手に売却する為に3つの方法を見てきましたが、共有名義人全員の同意を得て売却するのが一番の方法です。

共有名義人の中に売却を反対する人がいれば、その人を説得する作業から始まりますが、その作業がスムーズに進めば一番上手に売却が出来ます。

近年2020年の東京オリンピック・パラリンピックの影響で中古マンションは高値で売買されています。中古マンション市場は拡大の傾向にあるのです。その理由としては下記が上げられます。

  • 東京オリンピック・パラリンピックの影響で材料費が高騰している
  • 東京オリンピック・パラリンピックの影響で人件費が高騰している
  • 新築マンションの価格高騰を受けて価格が抑えられる中古マンションを選ぶ
  • 利便性を考えて立地の良い中古マンションを選ぶ
  • 今住みやすい場所を選び利便性の良さを追求する時代背景

上記の理由から、マンションを売却しようと考えている人にとっては今が売却の最大のチャンスなのです。

現在都心部では2012年の価格と比べると、新築マンションで4割強、中古マンションでも3割程度値上がりしています。

それが2020年を過ぎると、選手村などオリンピック関連の建物が残り、それと共に東京の人口も減少傾向になるためにマンションの価格は大幅に下落すると言われています。

地域によっては2020年を迎える前にマンション価格の下落が始まると言われていますので、とにかく早めに売却準備に取りかかることをお勧めします。

共有名義のマンションを売却する為に窓口を決める

早めに売却した方がいいと言うことがわかったところで、共有名義のマンションを上手に売却する為にはもう一つポイントがあります。

それは窓口を1つにするという点です。通常は共有持ち分が一番多い人が対応する場合が多いですが、それは話し合いで決めれば良いでしょう。

不動産会社との交渉は複数人で話を進めるとなかなか話がまとまりません。事前に名義人全員で話し合いをした上で、誰が窓口になるかを決めておくとスムーズに進めることが出来ます。

そして窓口を決めるのと共に決めておいた方が良いのが下記の3点です。

① 売買契約に応じる最低価格帯
② 引き渡しのタイミング
③ 内覧などに対応する担当者(基本的には窓口の人となる場合が多い)

共有名義のマンションの売却はトラブルになることも多い為、事前に名義人の意見をすりあわせておくと良いでしょう。

共有名義のマンションを売却する為に準備すること

共有名義のマンションを上手に売却する為には『共有名義全員の承諾』をもらって進める点と、窓口を決めた方がいいという点がわかりました。

そこで売却の際に必要となる書類がありますので確認しましょう。それは下記の7点です。

不動産登記済権利書 又は 登記識別情報
土地測量図
境界確認書
共有者全員の身分証明書
共有者全員の実印
共有者全員の印鑑証明
共有者全員の住民票

見てわかるように、共有名義者全員の書類が必要となり、契約書には共有者全員の記名が必要になります。共有名義者が増えれば増えるほど売却には手間がかかるので早めに準備しましょう。

共有名義の定義とは?

そもそも共有名義とはどのようなことを指すのでしょうか?

共有名義とは不動産の名義を共有で登録することを指します。そして一般的には出したお金の割合で共有持ち分が変わります。

例えば5000万円の住宅の3000万円を夫が支払い、残りの2000万円を妻が支払ったとします。その場合、夫と妻の共有名義にして持ち分は夫が3/5妻が2/5と言う考え方になります。

また夫だけが支払いを行ったとしても妻を共有名義にすることは可能です。

持ち分の考え方は、場所や空間で所有者を分けているのではなく、所有者としての権利を持ち分所有しているという考え方です。

共有名義のマンションの売却手順

では実際に共有名義のマンションを売却する場合にどのような流れになるのでしょうか?

先ほどもご説明しましたが、共有名義人のうち1人でも売却に反対していれば売却することは出来ません。

トラブルを回避するためにも、共有名義者の中で代表者を決めてとりまとめてもらうか、代理人を立てて売却を進めたほうが良いでしょう。

では共有名義のマンションを売却する時の流れをご紹介します。

共有名義人で話し合い

(売却の意思・窓口を決める)

共有名義の売却を決意

共有名義の所有者全員の承諾を得る

※とても重要です!!

不動産会社に査定依頼をする

不動産会社に査定依頼する場合には必ず複数の不動産会社から査定額を出してもらって下さい。不動産会社によって価格に差がでます。

インターネットを駆使している大手不動産会社と地元に根付いている不動産会社を含んで下さい。

所有者全員の必要書類を集める

先ほどご紹介した書類を所有者全員から集めます。

不動産会社を決定する

査定額が高い=売却してくれる価格ではない
信頼できる不動産会社を決める。

マンション売り出し開始

マンションの売却開始価格は重要です。過去の実績なども調べておきましょう

購入希望者の内覧

内覧は自身で出来る唯一の営業です。

室内の清掃はもちろん、においなどにも注意しましょう。内覧者への対応も購入希望者にとっては重要となります。

売買契約

基本的には所有者全員の立ち会いが必要
手付金を受け取る

決済と引き渡し

代金の受け取りとマンションの引き渡しを同時に行います。

上記のように共有名義マンションも通常の売却の流れとほとんど変わりませんが、所有者が複数になる分価格交渉など協議が必要になる場合があります。

事前の話し合いで決定事項を決めておくことで時間を大幅に短縮できるでしょう。

共有名義のマンションを離婚や遺産相続で売却することになった場合

近年、3組のうち1組は離婚すると言われており、1分49秒に1組は離婚している計算になるそうです。そのくらい離婚が多くなっていると言うことは、共有名義で購入したマンションを、離婚をきっかけに売却する人も多いはずです。

また相続によって兄弟の共有名義になっているマンションを売却することもあるでしょう。上手に売却する為にはどのようにしたら良いのでしょうか?

共有名義でマンションを購入したが離婚することになった

離婚した後に元妻や子供がそのままマンションに住み続けるケースも見られますが、先々トラブルになることがあります。住宅ローンの残債がある場合には特に注意した方が良いでしょう。

例えば元夫が住宅ローンの支払いを滞納したとします。その結果、離婚しても外すことの出来ない連帯債務によって住宅ローンの支払いは元妻に請求されます。

そして元妻が住宅ローンの支払いが出来ないからと売却しようとしても、元夫と連絡が取れなくなってしまうとそれも出来なくなり、元妻と子供はマンションを出て行かなくてはならなくなってしまうのです。

先々のトラブル回避のためにも離婚した場合にはマンションを売却した方が良いでしょう。

親が亡くなったことにより兄弟でマンションを相続した

親が亡くなって住んでいたマンションを子供が相続した場合に、先々トラブルになることがあります。

共有名義の場合、簡単に分割して売却することが出来ないために、どちらかが住みたいと言い出したり売却のタイミングが合わなかったりと、揉める場合があります。

そうならないために早めに売却して平等に現金を分けた方が良いでしょう。

共有名義人が不在の場合はどうするのか

離婚をして元配偶者と連絡が取れなくなってしまったなど、共有名義人の行方がわからない場合があります。そのような状況ではどうしたらいいのでしょうか?

『不在者財産管理人の選任』という制度が有り、裁判所に不在者の財産を管理するための管理人を選任してもらいます。

その後に家庭裁判所にて『権限外行為許可』をもらうと任意売却でマンションを売却することが可能になるのです。

住宅ローンの滞納でマンションを競売にかけられてしまいそうになった場合には、このような方法がありますので安心して下さい。

ただし『不在者財産管理人の選任』には3~6ヶ月、『権限外行為許可』に3ヶ月程度かかりますので、かなり早い段階で決断をしないと間に合わない可能性がありますので注意が必要です。

共有名義人が売却に反対している場合はどうしたらいいのか

共有名義のマンション売却でもっとも重要なのが、所有者全員の了承を得ることです。

共有名義人が1人でも反対していれば売却は難しくなりますので、何とか説得するようにしましょう。

今後のマンション市場を考えれば、少しでも早く売却した方が良いので早めに話し合いをして下さい。

共有名義のマンションを売却したときの確定申告と税金

共有名義の不動産を売却した場合には持ち分にそって売却した現金を分けることになります。

またその際にはお互いにかかった経費(購入代金や仲介手数料)も持ち分の割合で分けることになりますので注意が必要です。

売却した際の確定申告は?

共有名義のマンションを売却した際の確定申告は名義人それぞれが収入と経費を計算して申告を行います。
譲渡所得から最高3000万円まで控除でき、これを『居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除』と言います。

この特例が受けられるかどうかの判断は名義人ごとになります。

また3000万円の控除は1人に対しての控除額のため、夫婦で共有名義だった場合には、夫と妻それぞれに3000万円ずつ控除されますので、多くの人が所得税を支払わずに済むのです。

所得税
短期譲渡所得(所有5年以下) 30%
長期譲渡所得(所有5年超え) 15%

売却したときの税金は?

税金の支払いには2つの種類があります。

住民税
短期譲渡所得(所有5年以下) 9%
長期譲渡所得(所有5年超え) 5%

上記を見てみると所有5年を超えると支払う税金が減ると言うことがわかります。

共有名義でもあくまで支払うのは自分の持ち分に対する税金だけなので、1人1人の税金の支払額は少なく抑えることが可能なのです。

共有名義のマンションを上手に売却する方法のまとめ

結婚をして夫婦でマンションを購入した際、共有名義にする人が増えました。

① 3000万円の特別控除
② 住宅ローン控除(夫婦それぞれに受けられる)
③ 相続税(権利者が死亡した際に共有名義であれば課税対象が少なくなる)
④ 勝手にマンションを売ることが出来ない

ただ注意点としては、妻が出産などで仕事を休んだり、辞めたりした場合妻の住宅ローンの支払いは夫がすることになります。

そのような場合、支払った現金が妻への贈与と見なされる場合がありますので注意して下さい。

共有名義のマンションを急遽売却となった場合には、名義人の数だけ集める書類が増え、意思確認が必要になります。

しかし早めに名義者全員の了承を得ることが出来れば単独名義の売却とほとんど変わることはありませんので安心して売却を進めて下さい。

大切なのは少しでも早く売却に向けて動き出すことです。マンション価格が下落する前に上手に売却しましょう。

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