高くマンションを売るためには、資産価値を把握することが重要

自分の希望価格通りの金額で売るためには、資産価値を把握することが重要です。

理由は、マンションの場合、同一エリア内(同一マンション内)に複数の物件が売りに出されているケースがほとんどであるため、必ず競合します。

これによって、当初は反響があると思っていた物件でも思いのほか、苦戦するケースがかなりあります。売主が弱気になることで、売れ残りマンションとして認知され安易な値引き交渉に応じてしまう。こんなケースが後を絶ちません。

値引き販売してでも早く売りたいという方であれば別でしょうが、このページをご覧いただいている多くの売主は、1円でも高く売りたい方がほとんどだと思います。

そのためには、自分が売却しようとしているマンションの資産価値を正確に把握しておく必要があります。

資産価値を把握しておけば、「万が一、売却が長期化したとしても、落としどころ(引き際)がわかりますし、何より不動産会社や営業マンの言いなり」にならなくて済みます。

そこで、今日は、マンションの資産価値について解説したいと思います。

査定価格が決まるまでのカラクリとは?

多くの方が自宅のマンションを売る際には、不動産会社へ簡易査定や訪問査定を依頼すると思います。

この時、不動産会社は、どのようにして査定価格を出しているか?ご存知でしょうか?

中古の分譲マンション等の既存住宅の価格は、「取引事例比較法」といって、周辺における直近の類似物件の成約事例をベースに土地、建物を分けて不動産を構成する要素ごとに、事例と点数をプラスマイナスして不動産会社が査定を行います。

「取引事例比較法」の特徴は、鑑定評価と違い、実際に売り出した際の成約見込み価格となります。

なお「取引事例比較法」は、国土交通省の指導によって、財団法人不動産流通近代化センターが作成した「価格査定マニュアル」に基づいた査定をほとんどの不動産会社が行っています。

従って、多くの売り出し価格は、査定価格に多少上乗せした価格が「売出価格」として、インターネット広告や折込チラシ上でよく見る価格となります。

それでは、各不動産会社がどうやって査定価格を出しているのか?見てみましょう。私が現役時代に行っていた手法としては、マンションの価格構成要素としては、土地と建物を合わせたものに管理状況などが加味されます。

特にマンションの場合は、建築されてからの経過年数と開口部の方位が価格構成要素としての比率が大きくなります。

建物の経過年数としては、10年を基準ゼロとして、築5年でプラス8ポイント、築15年でマイナス8ポイントとします。

仮に築年数以外の条件が同じマンションと比較した場合、築10年で3,000万円の場合、築5年で3,240万円、築15年は2,760万円となります。また、開口部の方位によって、15ポイント程度の格差が付くことになります。

立地に関しては、駅からの所要時間、徒歩圏orバス便、周辺環境等を加味します。さらに、建物の状況としては、エントランス、外壁の仕上げ材、部屋の形状(梁・柱・天井高)、床の遮音性能や振動、バルコニーの奥行や間口の広さ、日照や通風なども加味します。

さらに管理状況としては、管理人の勤務形態、管理組合の活動、保守、清掃の程度なども加味します。

【参 考】

管理は非常に重要です。

よく「マンションは管理を買え!」と言われるほど、管理状況は重要です。

購入希望者のほぼ100%は現地を自分たちの目で確認します。いの一番に目がいく部分としては、エントランスホール、エレベーター、階段などの共用部の清掃が行き届いているか?です。

築年数が短くても、ホコリやゴミが目立っていたり、集合ポストの周辺に投函された不要なチラシが散乱しているようでは、管理が不十分です。

また、「管理人が常駐か」「清掃の頻度」「新聞配達は、集合ポストではなく各住戸まで対応しているか」などは重要ですので、これら3つの状態が良いマンションであれば、売主として積極的にPRしてください。

ゴミ置き場と駐輪場も管理においては重要な位置づけです。

マンションの場合、ゴミは指定日以外いつでも捨ててよい場合が多いですが、管理の行き届いたマンションですと、分別がきっちりとされており、住民がルールに則り整然と捨てており、何より掃除が行き届いています。

駐輪場も意外と重要です。なぜなら、マンションの共用部の中で、最も雑然とするのが駐輪場だからです。

余談になりますが、私は現役時代に「管理の行き届いた物件を紹介して欲しい。」と要望があったら際は、いの一番に「駐輪場が整理整頓」されている物件を紹介していました。

理由は、ゴミ置き場やエントランスにゴミが落ちていないか?は多くの人が気にしますが、「駐輪場は意外と無頓着」な物件が多いからです。

チェックポイントとしては、自転車が出し入れしやすいように止められているか?駐輪場内には、何年も放置された自転車が止まっていないか?さらに中庭や廊下に自転車や個人の所有物が放置されているようでしたら、管理は雑と考えてください。

逆にこれから売却しようとしている物件が、駐輪場にまで管理が行き届いているようでしたら、不動産会社へぜひアピールしてください。

仲介歴10年以上のベテランであれば、ある程度わかっているのですが、経験の浅い担当者はよくわかっていないケースが多いので、業者任せにしないことが重要です。

お勧めは、無料の一括査定サイトを使えば、マンション売買に長けた不動産会社が必ず見つかりますので、媒介契約を締結する際は、マンション売買に強い業者へ依頼するようにしてください。

管理形態も重要なポイントです

次に管理形態ですが、多くの分譲マンションでは管理会社へ委託しているかと思います。管理会社に委託する業務内容としては、共用部分内の清掃や設備点検、管理人の派遣、会計出納などの業務となり、管理会社へ費用を払って委託することになります。

管理人の勤務体制については、いつも管理人のいる「常駐方式」が理想ですが、その分管理費が割高になります。規模の小さい物件では、管理人が複数のマンションを掛け持ちする「巡回方式」が多いですが、住む立場から見ると、「平日の日中は管理人にいて欲しい。」ものです。

【参 考】管理形態

常駐(住み込み方式) 管理人がマンション内の管理人専用住戸に住み込みで働いている。築年数の古い物件では、いまだに見かける管理スタイル。
常駐(24時間有人管理) 平日の日中は管理人によるフロント対応とし、夜間や休日は警備員が防災センターに待機。大規模物件ではこのスタイルが主流。
日勤 管理人が通勤して管理を行う。夜間や休日は不在となるため、遠隔監視システムとの併用が主流。
巡回 常駐ではなく週に2~3回程度巡回して清掃業務などを行う。機械との遠隔監視との併用も行う。
機械管理 住戸毎に防災センターへ直結の通信設備を備え、遠隔監視を行う。異状が発生した際には、警備員が対応を行う。

管理形態ついては、上記5つのスタイルが主流です。また、大規模物件になればなる程、常駐(24時間有人管理)スタイルを採用しているマンションが多いのが特徴です。

【参 考】

管理規約はちゃんと遵守されていますか?

管理が行き届いているマンションか?を判断する材料として、管理規約と長期修繕計画の存在は欠かせません。

マンションは、多くの世帯が同一建物内に居住することから、住民間のトラブルや利害調整に関する取り決めを定めた「管理規約」が必ずあります。

このページをご覧の方は、売却を前提とされている方も多いと思いますが、リフォームに関する取り決めも管理規約で定められています。

例えば、カーペットをフリーリングに変更したい場合、規約で定められた遮音等級以上の床材を使用しなければならない等の決まりがあります。

また、許可や手続きの方法も規約に定められています。

中には手続きを無視してリフォーム工事に着手する住民もいますが、高額の費用を支払って改修させられた事例もありますので、注意が必要です。

規約には、共用部の使用に関する非常に細かい取り決めがあります。例えば、バルコニーには、美観を損ねるため「ふとん」を干してはならない。ですとかペットが飼える場合も、種類、大きさ、数などの取り決めがあります。

マンションの法律とも言うべき、管理規約の扱いが雑な物件は管理が行き届いているとは言えません。

管理の収支がしっかりとなされていますか?

管理組合の収支も非常に重要です。管理組合の収入は、管理費、修繕積立金、駐車場、駐輪場、専用庭、ルーフバルコニー、トランクルームなどの共用施設の使用料などがあります。

これらの使用料金が適切に支払われないと、マンション内の維持管理に多大なる影響を与えます。少なくともこれらの収入が所有者からきちんと集められていないと確実な管理運営ができません。

管理費と修繕積立金の口座が別々に設けられているか?や口座名義人が管理組合の理事長になっているか?などは確認が必要です。

なぜなら、口座名義が管理会社になっていると、管理会社が倒産した場合に預金が戻らない可能性が極めて高いため注意が必要です。

ちなみに管理費は共用部分の清掃や管理などの日常的なマンション管理を目的とした費用となり、修繕積立金はマンションを維持するために計画的な修繕や補修を行うための費用になります。

管理規約に細かな資金使途が定められていれば、問題ないでしょうか?この辺りがザルだと、修繕積立金の不足によって、大規模修繕ができないなどのトラブルが発生するため注意が必要です。

経験上、大規模修繕を行いたくても実施できないマンションは、恒常的に積立予定額の5~10%が不足している物件です。

積立額が不足する理由としては、

①管理会計に修繕積立金を充当している。
②管理規約に細かな資金使途を定めていない。
③滞納者を放置している。

大規模修繕のできないマンションは、上記3つのどれかに当てはまります。

逆に今ご自身が売却しようとしているマンションは、これらの問題が無縁で修繕積立金会計が予定通り積み上がっているのであれば、「管理の行き届いたマンション」ですので、こちらの無料の一括査定サイトで査定を依頼した不動産会社にPRすれば、有利な条件で買主を見つけてくれる可能性が高くなります。

管理が本当に行き届いているか?は長期修繕計画の良し悪しによってわかります。

マンションの資産価値ならびに住宅としての機能を維持するためには、修繕積立金が潤沢になければいけません。それと同時にマンションの規模や共用施設に応じた長期修繕計画の策定が必要不可欠となります。

マンションは戸建と違い、壊れたり損傷が激しくなるたびに、各住戸から費用を集めるのは現実的ではありませんので、長期修繕計画が存在します。

一般的には、鉄部の塗り替えは3~6年周期で行い、建物全体に足場を組んで、大々的に行う大規模修繕は15年周期を目安に実施します。大規模修繕は、モルタルやタイルでできた外壁の塗装の塗り替えや補修、屋上の防水工事、給水施設の補修等を実施します。

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